開発日誌2000年2月

Windows 2000 へ (2000/02/13)

 昨日、Windows 2000 日本語正式版が手に入りました。MSDN の会員(プロフェッショナル以上?)は一足早く特別配布されました。配布されたのは、Windows 2000 Professional, Server, Advanced Server の3つと、Windows 2000 Customer Support and Diagnostics Tools の計4つです。先月中旬に開発環境を NT に戻したばかりでしたが、さっそく Windows 2000 Professional へ移行することにしました。Windows 98 + NT の安定性という魅力に勝てませんでした。(笑)

 インストールは、当然のことながら新規クリーンインストールです。アップグレードしてトラブッたら大変ですからね。それでもトラブルところが MS たる所以です。以下に私が遭遇した問題や気づいた点を紹介します。

日本語キーボードの誤認

 これは、RC2 でも発生してた現象で、なぜかキーボードを「101/102 英語キーボードまたはMicrosoft Natural PS/2 キーボード」と誤認されます。特に動作上の支障はありません。昔、MS のサイトで「製品版では直る」と書かれてたを見たことがありますけど、直らなかったか、あるいは私のハード上の問題なのかもしれません。ちなみに、M/B ASUS P3B-F と BTC 112Key 日本語キーボードなんですが。。。

ACPI PC と自動認識されてびっくり

 これは正しい認識ですが少々驚きました。ASUS P3B-F ですから ACPI 対応です。当然こうなって良いのですが、控えめに APM を使ってくれても良かったのにと思ってます。(笑) 私の場合、シャットダウンで電源断してくれれば十分なんです。Windows 98 で ACPI を有効にしても、あまり良い思い出がありませんでしたから、今後、ちょっと不安が残ります。

ビデオカード Matrox G400 はドライバがない

 Windows 2000 対応ドライバは、ベータ版が Matrox のサイトで配布されています。インストール前にあらかじめ手に入れておきました。PowerDesk 起動時の自己診断機能で DirectX のチェックがエラーになることを除いて、問題は発生してません。ちなみに DirectX のチェックを OFF にすることで、このエラーを回避しました。

SCSI カード REX PCI30 はドライバがない

 Windows 2000 対応ドライバは、ベータ版が RATOC のサイトで配布されています。インストール前にあらかじめ手に入れておきました。が、使ってません。(爆) Advansys SCSI Host Adapter として認識されて動作してますので、このまま放っておくことにしました。NT 4.0 では自動認識されなかったのに、認識精度が上がったってことでしょうか。

IME 2000 のツールバーが消えた

 何かの拍子に、あるユーザーのみ IME 2000 のツールバーが表示されなくなってしまいました。プロパティの設定項目をON/OFF しても復帰しません。何かの拍子にウィンドウがデスクトップ領域外にいってしまったのかもしれません。原因は不明です。

B’s Recorder GOLD は使えない

 これに気づくのに時間がかかりました。インストールできたし正常に起動したので「問題なく動くんだ」と思ってました。ところが、こいつのせいで、Windows 2000 が正常にシャットダウンできなくなってしまいました。Windows が落ちた後、左上に点滅するカーソルを残したまま電源が切れない状態になってしまいます。当初、シャットダウンできない原因は ACPI がらみだと思って、BIOS を最新ベータ版にアップデートしたり、上書き再インストールしてみたりと、関係ないところばかりゴチャゴチャとやってしまいました。結局、原因をつかむことができなかったので、Windows 2000 を新規インストールしてから、1つ1つソフトをインストールしてはシュットダウンするという原始的な手法で検証しました。そして、やっとこさ、こいつが犯人であることをつきとめました。(涙)BHA のサイトに行くと、「Windows 2000 にはインストールしないでくれ」とハッキリと書かれてました。対応予定はあるようなので、しばらく待ってみようと思います。

以上が、現時点で私が気づいた点です。

 さて、Windows 2000 にしてメリットを実感したのは、PnP のサポート、シェル(Explorer)の使い勝手の良さ、高速なディスクアクセスです。

 PnP がサポートされたおかげでインストール時における精神的負担は少なくなりました。今まで NT は、ハードウェアリソースを気にかけないといけませんでしたからね。シェルは Windows 98 + α の機能ですから 98 を使い慣れた体には使いやすいです。NT 4.0 のシェルは Windows 95 レベルですから、D&D で並び替えもできないし、スタートメニューから辿って右クリックでフォルダーを開くということもできませんでした。Windows 2000 ではそうした操作上のイライラはありません。ディスクアクセスが高速なのは、バスマスタドライバのおかげでしょう。NT 4.0 でも dmacheck.exe で標準ドライバをバスマスタ有効にしたり、別途バスマスタドライバを入れたりして高速化は可能でした。しかしパフォーマンスはそんなによくありませんでした。Windows 2000 では 98 並に高速です。

 その他、開発者として興味を持っているのが COM+ です。今まで MTS (Microsoft Transaction Server) として提供されていた機能の上位バージョンが OS の機能として組み込まれました。今後、コンポーネントベースのN階層アプリケーションの開発が進むものと思われます。Windows 2000 Server 系が、まともに動くようになって、セキュリティホールもないという状況になることが前提です。(爆笑) で、さっそく「コントロールパネル」「管理ツール」「コンポーネントサービス」を開いて、コンポーネントのツリーを操作しようとしたら、メモリーリードエラーが発生してしまいました。何回か操作しているうちに表示されましたけど動作が不安定ですね。既に、Visual Studio 等の開発ツールをインストールしたからかもしれませんけど、ちと先行き不安です。

 MS のことですから、最低でも SP3 が出るまでは、まともに使えるレベルにならないのではないかと思います。NT 4.0 が SP4 から、ようやくまともになったことを考えると、Windows 2000 では SP5 ぐらいまで待たないといけないかもしれませんね。開発環境としては、今のレベルで十分使えると思いますし、私はしばらく使ってみようと思ってます。ゲームはやらないし、ハードも古典的なデバイスしか持ってませんからOKです。(笑)

Windows 2000 へ 2 (2000/02/16)

 Windows 2000 で日本語キーボードが誤認される問題は、どうやらハードウェアの問題のようです。Windows 98 だと日本語キーボードと認識されるので面白いですね。認識方法が違うということでしょうか。あと、CD-R ライティングソフトのほうは、あれから色々と調べたり試したりして、「Windows 2000 で正しく動作する ASPI があれば動く」という結論に達しました。ただ、現段階で正しく動く ASPI があるかどうかは不明です。WinCDR 5.0 を試してみたところ、ソフト自体は動きはしたものの OS 側の動作に問題が出ました。イベントビューアにエラーが出ましたし、サスペンドへ移行したきり戻ってこなかったり、休止状態でシャットダウンできなかったりと問題が多発です。その他、Symbios や Advansys の ASPI を試しましたがこれもダメでした。Adaptec の ASPI は持ってないので検証してません。まあ、追々各社とも対応してくれることでしょう。

 さて、ここ数日 Windows 2000 を使ってみましたが、そこそこ安定して動いてくれているようです。怪しいのは電源管理とディスプレイドライバ周り。離籍して戻ってくると、画面がブラックアウトしたままで反応しなくなってしまったことがありました。サスペンドに入って復帰しなくなってしまったような感じでしたが、電源ランプは点滅してなかったので、どういう状況に陥ったのやら? OS 自体は生きていたようですが、リモートシャットダウンツールを持ってなかったので敢え無く電源断してしまいました。「せめて telnet でもできたらこんな時に役に立つ」と思い、調べてみたら Professional にも telnet サービスがありました。さっそく起動して、TeraTerm で接続しましたが接続がすぐに閉じられてしまいます。そこで Windows 2000 付属の MS 謹製 telnet を立ち上げたら難なく繋がりました。コマンドプロンプトのような telnet になってて、なかなか面白いのですが、標準の telnet クライアントが使えないのはちょっといただけません。相変わらず MS は閉じた世界がお好きなようです。なお、この telnet は MS 特有の認証機構を用いています。そのうちにセキュリティ問題が出そうな気がします。(笑)

Windows 2000 での常用ソフト動作状況 (2000/02/18)

 開発ネタじゃありませんが、Windows 2000 ネタということでこちらに書きます。

 本日、目出度く Windows 2000 が発売となりました。ここ1週間程、製品版を使ってきましたが、インストールしたソフトの中で問題なく動いたソフトもあれば、問題があったソフトもありました。ここに状況をまとめておこうと思います。

ソフト名動作状況補足
MS Visual Studio 6.0 SP3 
MS Office 97 SR2 + Y2K Patch 
Word 98(Draw 98)
Excel 98
PowerPoint 97
Access 97
Borland JBuilder 2.01, 3.0 
ASTEC-X 2.12 試用版 
Tera Term Pro 2.3 
Adobe Acrobat Reader 4.05a 
Oracle 8i Client 
OBJECT BROWSER 6.0 
Datula 1.22.06 
FileVisor 4.74.0.0 
WinLPrt 6.02.2 
Lotus オーガナイザー 2000 
IBM ホームページ・ビルダー 2000 4.0.6 
WZ EDITOR 4.00C 
秀丸エディタ 3.04 
Real Player Basic 7 
Quick Time 4.01 
B’s Recorder GOLD 1.62×インストールすると Windows 2000 起動時にエラーが発生する。(イベントビューアに記録される)また、シャットダウンしなくなる等の問題が発生。
WinCDR 5.0×インストールすると Windows 2000 起動時にエラーが発生する。(イベントビューアに記録される)また、シャットダウンしなくなる等の問題が発生。
CDRWIN 1.8a最新の Adaptec ASPI をインストールすることで動作する。
VehicleCon 3.7.2.314 
Matrox PowerDesk 5.00.019 
桜時計 0.2.1 
WPBF 2.90J動作するが、タスクトレイのアニメーション描画がおかしい。
Iria 6o5 
DDWin 2.08 
Flmask32 3.00c 
GMASK 1.62 

Windows 2000 で CD-R (2000/02/26)

 WinCDR 5.01 がリリースされ、Windows 2000 対応となったので、さっそくインストールしてみましたが、私の環境では、どうもうまくいきませんでした。シャットダウンとかできますけど、依然としてイベントビューアには「CDROM0,CDROM1の管理ができない!」というエラーが記録されてます。5.0 と状況は変わってないように見えます。ちゃんとアップデートできてないんだろうか?とにかく悩んでも仕方ないのでアンインストールしました。現在、本命の B’s Recorder GOLD は、まだ Windows 2000 対応になってません。急場しのぎに、とりあえず CDRWIN を使ってます。こいつは Adaptec の ASPI との組み合わせで快調に動いてくれてます。既に3枚程焼きましたが問題はありませんでした。

 ところで、「Windows 2000 の telnet サーバーは MS 純正の telnet クライアントじゃないと接続できない」と書きましたが大嘘でした。(謝) サーバーの設定で解決します。NTLM の値を 1 か 0 にすれば良いようです。TeraTerm で接続できることを確認しました。これで、コマンドラインで使えるシャットダウンツールを用意しとけば、GUI が死んでも他のマシンからログインしてシャットダウンをかけることができるでしょう。

 最近は Windows 2000 ネタばっかしで申し訳ありません。しかも「開発日誌」に相応しくない内容ばかりだ。(汗)

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