Windows 11 Hyper-V の構成バージョン

 Windows 11 の Hyper-V マネージャーの画面をご覧下さい。

注目すべきは「構成バージョン」です。実はこのPCは Windows 10 から 11 にアップグレードしています。2番目の仮想マシンの構成バージョンが他と違って 10.0 になっています。この仮想マシンは Windows 11 にしてから作成したものです。その他は Windows 10 の時に作ったものです。

 この構成バージョンはアップグレードすることができますがダウングレードはできません。つまり 9.0 から 10.0 にはアップグレードできるのですが、10.0 から 9.0 に戻すことができないのです。上の Hyper-V マネージャの構成バージョンが 9.0 となっている仮想マシンを選択して右クリックすると、

とメニューが出てきます。この中の「構成バージョンのアップグレード」からアップグレードすることができます。

 構成バージョンは、経験上 Hyper-V の中で最もトラブルの原因となる悩ましい存在です。「Windows 10 Fall Creators Update で Hyper-V が全滅(0x80004005エラー)」、「Windows 10 Fall Creators Update で Hyper-V を全滅させないために」もご覧ください。Windows Update によってサポートされる構成バージョンから外れてしまうと起動すらできなくなります。

 今回、私は Windows 11 上で何も考えずに新しい仮想PCを作ってしまったがために、構成バージョンが10.0になってしまいました。実は他に仮想PCを集めたPCがありまして、それが Windows 10 なのです。しかも、そのPCはハードウェアの制限で 11 にアップグレードできません。Hyper-V は、必要があれば他のPCに移して動かすことができるという利点があります。ところが Windows 11 上で作成した仮想PCは Windows 10 では動かすことができません。もし最初に Windows 10 上で仮想PCを作っていれば、構成バージョン 9.0 のまま Windows 11 に移すことができたのです。失敗しました。。。解決策は、

  • Windows 10 で仮想PCを作り直す
  • Windows 10 で構成バージョン 10.0 がサポートされることを期待して待つ
  • Windows 11 のPCを調達して運用している全ての仮想PCを移して構成バージョンを 10.0 にアップグレードする
  • あきらめる

さて、どうしたものでしょう。。。古いバージョンに拘っていると、ある日 Windows Update が走ったとたんに Hyper-V が全滅するという悪夢の再来ということもあります。ただ早々に 9.0 を捨ててしまうのも時期尚早で、他の Windows 10 PCとのやりとりで問題が発生します。現状ではしばらく様子見ということになりますかね。

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