TurboLinux 導入記 1998年10月

はじめに(1998/10/01)

Turbo Linux Pro 2.0 を購入しました。導入にまつわる記録や感想を残していきたいと思います。

苦戦のインストール(1998/10/01)

 ようやくインストールが終わりました。2日間、苦戦を強いられました。しかし、あと数回は再インストールする羽目になるような気がします。

  • マシン構成ここに記載します。
  • インストーラーの問題? Turbo Linux のインストーラーはよくできていますので、マニュアルどおりにインストールすれば問題は発生しないことになっています。しかしながら、私のことですからすんなりいくわけもなく、いくつかの問題にぶちあたりました。特に深刻かつ時間を費やしたのが、インストール中、ネットワーク設定を終えた段階でインストーラーが落ちるという現象です。ネットワーク設定をキャンセルすると先に進んでくれるのですが、ネットワーク設定をせずにインストールしてしまうと、どこをどのように設定すればよいのかわからない状態に陥ってしまいます。私は Sun-OS の経験があったので、どうにかなるだろうと軽く考えてネットワーク設定をせずにインストールしてしまいました。しかし蓋を開けてみると「ありゃまあ、ネームサービスはどうやって設定するんだっけ?」状態でした。(笑) あれこれやった挙句にどうにもならずギブアップ。(涙) ここからが苦労の始まりでした。
     とにかく、インストール段階でネットワーク設定ができれば、コンフィギュレーションはインストーラーにまかすことができます。インストーラーが落ちた時のエラー表示は「FDISK で問題が出た」と報告されていました。ネットワークの設定とはまったく関係ないはずなんですが、前の段階でパーティションの設定を行ってますので、ディスクに問題があるか FDISK に問題があるのだろうと考え問題解決にあたりました。しかし、何をやってもうまくいきません。
     そうこうしているうちに疲れがでたのか、何度目かの再インストール時に操作を誤ってしまいました。慌てて操作をキャンセルしたところ、今まで見たことがないインストール工程の一覧が出てきました。試しに、その一覧から「ネットワーク設定」を選択して再設定してやると、なんと問題なくインストールを継続することができたのです。
     その後、インストーラーが落ちないように回避する手順がはっきりしました。ネットワークの設定画面は2枚にわかれています。まず1枚目の画面は何も入力せずに次画面を開きます。そこに、ドメイン名とホスト名のみを入力します。それから、キャンセルボタンを押して次の工程へ進みます。次の工程(パッケージのインストール)で、キャンセルボタンを押します。すると、先程のインストール工程の一覧が出てきます。ここでキャンセルした「ネットワーク設定」を選択して再設定します。この手順でやればインストーラーは落ちないのです。
     マシンとの相性なのかどうかわかりませんが、この技を編み出すのに10回近い再インストールと1日半の時間を費やしてしまいました。(汗) 苦労の甲斐あって、インストーラーにネットワークのコンフィギュレーションをまかせることができました。
  • Wnn6 はパーティションを選ぶ 当初、パーティションは、1台目のHDDに /, /home, /var 用の3つを、2台目に /usr, /tmp, /swap 用の3つを切ってました。ところが、この構成でインストールすると Wnn6 が使えないのです。Wnn6 が登録される /usr はルートと同じパーティションになければいけないのか?あるいは、/var, /home のいずれかと同じじゃなければいけないのか?あるいは、起動パーティションになければいけないのか?よくわかりませんけど、なんらかの制限があるようです。辞書ファイルが読めずにかな漢字変換をするとエラーが発生して変換できないのです。
     とにかく早くまともに動かしたいので、現時点で深く追求するのはやめました。あっさりした構成にすべく、1台目は / を、2台目は /home, /swap としてしまいました。現在の構成は以下のとおりです。ここです。
  • 何が必要で何がいらないのか? パッケージのインストールには、いくつかのインストールタイプが用意されています。しかし、いったい何が必要で何がいらないのかを見極めることは難しいです。結局、パッケージは「すべて」を選択してインストールしました。また、起動するサービスは必要なものだけを設定しました。「必要なものだけ」という所がミソです。デフォルト状態では必要ないものまで起動してしまいますので、起動に時間がかかるし、処理は重くなるし、一部のサービスは問題が発生するし、で良くないです。(笑) 明らかに問題が発生するサービスは「コンソールマウスデーモン(gmd)」と「ゲートウェイデーモン(gated)」です。前者は、kterm で shutdown しても X が終了せずにシャットダウンできないという問題が発生します。shutdown 後に X を強制終了させるしか手がありません。後者は、デフォルトゲートウェイが消えてしまうという問題が発生します。さて、現在、起動させているサービスは以下のとおりです。ここです。

SAMBAの設定(1998/10/01)

 SAMBA の設定は簡単だと思っていたのですが甘かったです。最低限の設定(workgroup, client code page, coding system)をしてやると、確かに Windows 98 からネットワークコンピュータを見ると Samba Server が見えました。ところがアクセスできないではありませんか。「何故だろう?」と色々と調べてみると、どうやら、NT 4.0 SP3 以降や Windows 98 では、暗号化されたパスワードが流れるためだということがわかりました。試しに Windows 95 Retail Version のマシンでアクセスしたところ正常にアクセスすることができました。対処法については、クライアント側のレジストリ設定をクリアテキストで送るようにするか、SAMBA 側で暗号化パスワードに対処するかのいずれかであることもわかりました。クライアント側の設定をいじるのは面倒なので、ここは SAMBA 側で対処することにしました。最終的な設定はここです。

 これで、Windows 98、NT 4.0 からアクセスできるようになりました。万歳と言いたいところですが、新たな問題が発生しました。ルーターが一定間隔で発呼していること気づいたのです。ルーターのログを見ると、どうやら犯人は SAMBA です。ワークグループ名を定期的に問い合わせている模様。一難去ってまた一難。再び情報を調べてみると、lmhosts を準備してやることで解決できそうです。これを、smb.conf と同じ /etc に置いてやりますと、ルーターの発呼はおさまりました。

 とりあえずは、結果オーライです。しかし、ルーターの ProxyDNS 機能を見に行っているのは問題だと思います。原因は DNS サーバーとしてルーターを設定しているから当たり前なんですね。ルーターに「ホストデータベース情報」を登録しておくと、DHCP 機能で IP アドレスの割り当てを行うことができます。それとともに、簡易DNSとして働いてくれるのです。ルーターは自分で解決できない時に、プロバイダの DNS を引きに行ってしまうんです。やっぱり、ちゃんと DNS サーバーを使うべきなんでしょうね。でも、DNS を使うにしても DHCP との連動はどうなるのでしょうか?どうやればスマートにいくか調べる必要があります。

Netscape の日本語化(1998/10/02)

 TurboLinux にバンドルされているブラウザは、Netscape Communicator 4.04 英語版です。そのままでも、日本語表示は可能ですが、ボタン表示等がバケバケになってしまいます。例えば、このページの先頭にある「再表示」ボタンなんかそうです。また、初期状態では日本語入力ができませんので検索サイトでは苦労します。これでは、あまりにも使う気がしません。昔は日本語が表示できるだけでも満足していたものですが、現在 Windows 上の日本語版 Netscape や IE を使って、カラフルなサイトを見慣れている身にはちょっと辛いものがあります。

 なんとかならないものかと、早速検索をかけましたら、どうやら日本語化キットがあるとのこと。幸いにもパシフィック・ハイテックさんの ftp サイトに、TurboLinux 用のパッケージが登録されていました。さっそくダウンロードして rpm -ivh muriyari404-0_0-1TL_i386.rpm でインストールしました。さっそく起動してみると、見事なまでに日本語化されています。日本語入力については、キットに入っている jcommunicator40x.sh の先頭にあるコメントどおりに設定して問題なく日本語入力できるようになりました。

 以上で、実用上支障のないレベルになりました。しかし気に入らないことが1つ残ってます。それはフォントです。サイトによっては表示が非常に見にくいのです。半角英数字が小さいく表示され、日本語は太く表示されます。この問題は解決に至ってません。リソース指定でフォント指定してやれば見やすくなるのかなあ?それともフォント自体を入れ替えないとダメなんでしょうか?

Netscape の日本語フォント(1998/10/04)

 Netscape の日本語フォントがなんとかならんものかと調べました。どうやら、X には 14,16,24ドットの大きさの日本語フォントしか入っていないためだということがわかりました。/usr/X11R6/lib/X11/fonts/misc/fonts.dir を見ると確かに、上記ドットのフォントしか入っていないようです。ここでふと疑問が。。。そういえば TurboLinux には RYOBI のフォントが入っているはずなんだけどなあ?ということで、ディスク内を探してみたところ /usr/jp/share/fonts/ryobi にTrueType フォントが入ってました。このフォントは誰が使ってるんでしょうね。新たな疑問が湧き上がりましたが、考えたところで答えが出てくるわけでもなく、とりあえず TrueType フォントのことは忘れて(爆) Xで使えるフォントを探すことにしました。

 探索の結果、PJE より、12,18,20,26ドットのフォントをダウンロードして使わせて頂くことにしました。これらを /usr/X11R6/lib/X11/fonts/misc へコピーして mkfontdir を使って fonts.dir を作ってやりました。fonts.alias は、Netscape で misc を指定することを前提に、先頭を misc に変えたものを定義してやりました。(ちょっと強引かもしれませんね)

 さて、xset fp rehash した後に Netscape を起動してみたところ、格段に見やすくなりました。(万歳) ただ、フォントサイズによっては、まだ英数字と日本語とのバランスが悪かったり、Bold 指定された見出しが、英数字は Bold になってるのに日本語が Normal のままだったりして具合が悪いです。試してみた結果、バランスのとれている 17.0 のサイズを指定しておきました。なんか Netscape 自身のフォントの扱いにも疑問が残ります。なんで 17.0 という数字になるんでしょうか?よくわかりませんが、当分このまま使おうと思います。まだまだ研究の余地があるということですね。

bash で日本語を通す(1998/10/05)

この設定で、bash で日本語が通るようになります。kterm で jgrep を使って日本語を grep できるようになります。

TurboDesk バックグラウンド設定ツールの問題(1998/10/06)

 TurboDesk の TurboDesk Background Chooser というデスクトップの背景を設定するツールで問題が発生することに気づきました。ソリッドカラーを設定してデフォルト保存すると、次回から設定ツール自体が起動しなくなります。なぜこういうことになるのかわかりませんが回避する方法は見つけました。

 .xinitrc の中に、ソリッドカラーを背景色として設定するために xsetroot している所があります。このコマンドの後についている ‘&’ を削除します。これで再びツールが起動するようになります。

ネームサーバーの設定(1998/10/06)

 ルーターの簡易DNSに任せていた DNS をきちんと設定してみました。昔使っていた Sun の管理ノートをひっぱりだしてきて参考にしました。ルーターの簡易DNS機能はそのままにしておきました。現状では、Linux サーバーを常に立ち上げておく状況にありませんので殺すわけにはいかないのです。今回の設定は実験的な位置付けです。

 設定はここです。

 以上の設定で、nslookup で、正引き、逆引きともに正常に動作していることを確認しました。ちょっとサーバーらしくなってきたかな。

dp/NOTE の出力(1998/10/06)

 TurboLinux 2.0 Pro には OMRON の dp/NOTE for Linux がバンドルされています。機能的には一太郎Ver3 程度(以下)ですけど、UNIX で日本語ワープロが使えるという時代がやってきたことは喜ばしいことです。ちなみに、パシフィックハイテックから Applixware という統合パッケージが発売されています。このパッケージには、日本語対応のワープロ、表計算ソフト、メールソフト、グラフィックソフトがバンドルされています。手元の資料にある写真を見ると、ツールバー、ステータスバーを備えた Windows アプリケーションと非常に似通った外観です。

 話がそれてしまいましたが、今まで db/NOTE の出力ができなかったのですが、ようやく出力することができました。現在、プリンタは NT Server に繋がっており、各クライアントからの出力に利用しています。Linux からのプリントアウトは SAMBA 経由で出力します。lpr コマンドで出力できるのですが、なぜかdp/NOTE からはできませんでした。

 原因を追求するために、dp/NOTE から出力後に lpc status して確認しましたが、どうやら送られていないことがわかりました。dp/NOTE 側の設定であろうということは予想できましたので、色々やってみましたがどうもうまくいきません。ドキュメントを見ますと、初期設定ファイルとして dprc というファイルを見ることがわかりましたので、とりあえずこいつを準備することにしました。ついでに、プリンター機種名(lips3)とプリンタ名(lp)を明示的に初期設定してやり /etc に置きました。すると、なんなく出力することができました。

 出力設定画面を見ますと「リモートマシン名」が localhost になっています。そう言えば、今まで noentry と表示されていました。なるほど、こいつは必ず入れなければならないということなんですね。「ローカルマシンの lp へ出力しなさい」という指定になるわけです。納得しました。たぶん、dprc を用意しなくても、出力時に localhost を指定すれば出力できるんでしょう。これに気づくのに数日を要しました。これって、デフォルトが localhost でもいいんじゃないでしょうか。「リモートマシン名」という日本語にも騙されました。

記録の仕方を変えよう(1998/10/08)

 今までやってきた日記風の記録方法は、ちょっと具合が悪くなってきました。というのは、過去に書いた内容に間違いがあった場合にどうすればよいのか?特に設定ファイル類の内容などに間違いがあった場合、たとえ修正記録を残してたとしても、それを追いかけるのが大変になります。この作業は私自身にとっても大変です。実は、既に DNS設定や Netscape 日本語化の内容は間違っていたり、もっと良い方法があったりして直してるんです。

 で、考えたんですが、設定ファイルの内容については、実体を別にして、リンクするようにしようと思います。ついでに、目次を2段にして設定ファイル一覧みたいなものをつけようかな。ということで近日中に変更します。さて、いつも設定の記録ばかりではおもしろくないので、TurboLinux を数日使った感想等を書いてみたいと思います。

 まず、安定性についてです。本来、「正当な評価は数日の使用ではなんとも言えない」と言うべきなんでしょうね。でも、絶対に Windows 95/98 よりは堅牢ですよ。(笑) OSは絶対に落ちないという安心感があります。Windows 95/98 は、少なくとも2日か3日に1回は落ちてるように思います。(爆) また、Windows NT と比べても安心感はあります。NT は比較的堅牢ですが、GUIが凍りつくと操作できなくなってしまいリセットかまさないといけなくなってしまうことがあります。他の NT マシンがあれば、OSが生きている限りはツールを使ってリブートできますけど、NT 1台だけだとどうしようもないです。でも、Linux だと、たとえ操作不能に陥っても大丈夫です。実際、私は X の設定をドジッて操作不能になりましたが、他のマシンから Telnet で入って、設定ファイルをなおして X を落としてやるだけです。この安心感はさすが UNIX ですね。

 次に、使い心地についてです。常用するクライアントOSとして捉えるなら、Windows に軍配があがると思います。とにかく日本語環境が問題です。これは絶対的に Windows が上です。また、使い心地を左右する問題として「設定の難しさ」もありますね。Windows のようにコントロールパネル一発で済まないし、各アプリケーションの設定は、設定ファイルやりソースを編集しなければならなかったり、環境変数を定義しなければならなかったりと、間違っても初心者には不可能です。「Windows なら初心者でも大丈夫」とは申しませんが、そういうレベルの問題ではありません。(笑) 残念ながらパーソナルユースとしてはお勧めできないOSです。しかし、業務用クライアントとしては十分に使えると思います。最低、業務用専用ソフトさえ使えればよいわけですからね。現在は、Office系の商用ソフトもありますので、業務用+αという使い方(大方のユーザーさんの要求です)はできるようになりました。何よりも、わざわざ X端末を購入しなくても、既存PCをそのまま流用できることは嬉しいですよね。しかも、最新スペックのマシンは必要ありません。後は、業務ソフトの開発コストと、再教育のコストさえクリアすれば、良い選択肢かもしれないです。クライアントを、知ったかぶりのユーザーにボロボロにされることは少なくなるでしょうし、OS自体が安定してますので再インストールに明け暮れることもないでしょう。また、「リモートXXX」なんてソフトがなくてもメンテナンスできますので、管理が楽になるかもしれないですね。

 最後に、サーバーとしてどうか?という点です。私は、部門のファイル・プリントサーバーレベルなら、NTでも良いと思います。そんなサーバーに Linux はもったいないです。(爆) 当然、Linux + SAMBA でも十分(それ以上)対応できるのではないでしょうか。あちこちで紹介されている数々の実例がそれを物語っています。その他、Linux が活躍できる場として、インターネットがらみは当然ながら得意な分野でしょう。WWWサーバーを立ち上げたり、ファイアーオールの構築には適任です。データベースサーバーについては現状では商用UNIXになりますね。これも、もう少しすれば Linux で十分だと思えるような状況になると思います。既にいくつかの商用データベースが対応してますし、Oracle や DB2 の Linux 対応も近々です。グループウェア関係はどうなんでしょうか。Linux 対応のグループウェアがあるのかどうか知らないのでゴメンナサイです。Linux でやるとすれば、CGI で掲示板を作る(フリーのもあります)か、メーリングリスト活用するぐらいかなあ。Notes で業務ソフトを作るような使い方は無理ですね。何か良いものがあったら教えてください。

環境構築に明け暮れる(1998/10/13)

ここ数日、色々とやってます。そのおかげでここの更新が遅れました。何をやってたか?を順に説明しますね。

  • sendmail の設定sendmail の設定に挑戦しました。しかし、結果は挫折です。(涙) やりたいことは、ダイアルアップ接続環境で、sendmail を使いたいのです。初期状態の設定でも何故かメールを出すことはできます(笑)。しかし、出ていったメールは誰がどのように処理してくれているんでしょうか?という状態です。また、当然ながら受け取ることはできません。最終目標は、2つのプロバイダのメールボックスへ時々アクセスして、受信メールがあれば取りこんで、ユーザー(私と奥さん)のメールボックスへ配送することです。こちらから送信する場合は、ユーザーによって FROM アドレスを正しく書きかえること、具体的には、私の場合は、ASAHI-NET のメールアドレスを、奥さんの場合は SO-NET のメールアドレスを付けたいのです。こういうことってできるんでしょうか?
  • ローカルメールを送れないのはなぜ?この問題は結果的には解決しましたが後向きの解決です。どういう問題だったかというと、root にはメールできるのに、ローカルの各ユーザーへはメールできなかったのです。この問題の調査には2日程費やしました。現象としては、「User unkown」というエラーが発生したのです。ローカルのユーザーにもかかわらずです。恐らくは sendmail 周りであろうと推察できたので sendmail をテストモードで色々と調べていました。ある時、ふと最終的に解析された送り先のユーザー名がおかしいことに気づきました。ユーザー名の大文字が小文字になっているのです。なるほど root は全部小文字だから送ることができたわけです。確かにそれ以外のユーザー名は大文字が含まれています。試しに、全部小文字のユーザーアカウントを作ってメールしてみましたら、なんなく送ることができました。なぜ、大文字を含むユーザー名はダメなんでしょう?結局、既存のユーザー名を全て小文字に変更しました。
  • Netscape バージョンアップTurboLinux にバンドルされている Netscape Communicator は 4.04 です。これを、4.07 にバージョンアップしました。4.04 よりは落ちる頻度が減っているように思います。(笑)今回、日本語化のために使ったフォントは、パシフィック・ハイテックさんの ftp に登録されている RPM を使わせて頂きました。前回インストールしたフォントは削除して、kaname-1.00-1TL.i386.rpm, kappa20-0.2-1TL.i386.rpm ,naga10-1.01-1TL.i386.rpm をインストールしてみました。font.dir や font.alias も自動的に定義してくれるので便利です。このおかげで、Netscape のフォントサイズ指定にあった 17.0 という訳のわからない数字は消えてしまいました。(笑) ちなみに 4.07 用の日本語化キットは、ここ から頂きました。
  • WindowMaker の導入あちこちのサイトをうろうろしているうちに、WindowMaker というデフォルトで日本語が使える優れたウィンドウマネージャがあることを知りました。TurboLinux には、WindowMaker 0.13.0 のベータ版が既にインストールされていましたので使ってみたところ、なかなかいい感じです。そこで、現在最新の 0.20.1 をさっそく手に入れて、コンパイル、インストールしてみました。ドキュメントに書かれているとおりにインストールできたので、そんなに手間じゃなかったです。この件の詳細については、設定等を含めた形で機会を改めてレポートします。
  • dp/NOTE Ver 2.0 の導入パシフィック・ハイテックから、dp/NOTE Ver 2.0 が届きました。ドキュメントを読んだところ、どうやら Ver1.0 は削除してしまったほうがよさそうです。1.0 はバッサリと消えて頂いて、2.0 をインストールしました。2.0 では、ライセンスキーサーバーを走らせてライセンス管理をするようですので、念のためにリブートしたところ問題が発生しました。なんと WindowMaker が落ちるのです。.xsession-errors を見てみると、libm.so.6 がおかしいと言ってます。さっそく、libm.so を見てみると、日付が変わっているではないですか。どうやら、dp/NOTE が書き換えたようです。とりあえず、afterstep に変えて X を立ち上げました。最短の解決方法は、WindowMaker をリビルド、再インストールすることだと思いましてさっそく実行しました。結果、WindowMaker は生き返りました。(万歳) Window Manager を RPM でインストールしていれば、コンフリクトを警告してくれたのかもしれません。ただ、警告されたとしてもどうすることもできませんから、ソースを持っておいてよかったと思います。さて、dp/NOTE Ver 2.0 は、1.0 と比べて画面が非常に綺麗になっています。これなら、パッと見で使ってみようかなと思えます。しかし機能的には相変わらず一太郎3以下です。(笑)せっかく TrueType フォントを使ってるんだから、文字サイズの指定を、縦倍、横倍、4倍角などという指定しかできないのはなんとかして欲しいです。確かに画面表示は 1.0 に比べてよくはなっています。1.0 で倍角指定すると、昔懐かしい制御文字を表示して倍角指定されていることを表していましたが、2.0 では、ちゃんとフォントを倍にして表示してくれます。

TurboLinux の独自ディレクトリ構成(1998/10/16)

 TurboLinux は /usr/jp という独自のディレクトリを持ってます。この中に、Wnn, Canna や、dp/NOTE 等が入ってます。なぜこういう構成になったのかは、ここに記述されています。しかし、この構成は、何かやろうとする度に面倒なことが起こります。他のディストリビューションでは、一般的に /usr/local を使っているものが、TurboLinux では、/usr/jp を使っていることがあるので、/usr/local/include や /usr/local/lib をあてにしていると、コンパイルさえ通りません。また、普通、/usr/local/lib にあるライブラリが、/usr/lib に入ってたりすることもあるようです。こうなると make install したら、知らない間にライブラリが2重になってたりしてトラブルの元となります。

 /usr/jp の意図するところは理解できるのですが、現実とマッチしていないために企画だおれです。むしろユーザーにいらぬ負担を強いているでしょう。/usr/local にインストールする慣習は昔から(と言っても私の知っているのは X11R4の時代)そうでした。当時から canna は /usr/local/canna だったし、その他、contrib は日本語であろうが、英語であろうが、/usr/local だったのです。

 とりあえず、私のとっている対策は、./configure –prefix=/usr でコンフィギュレーションしてコンパイル、インストールすることです。例えば、WindowMaker は、普通は /usr/local へインストールしますが、TurboLinux では /usr へインストールされてます。ですから、新しいバージョンをインストールするには、こうやったほうが TurboLinux の流儀にかなっていることになります。

再び Netscape の日本語化(1998/10/16)

 Netscape の日本語化については、何度も書いてきましたが最近わかったことがあります。それは、日本語化パッケージを適用したら、ネットスケープ側のフォント設定や言語設定はいじらないほうが綺麗に表示するということです。なぜなんでしょうね?

Gimp が起動しないのは(1998/10/16)

 Gimp は、フォトショップに対抗できるほどの素晴らしいグラフィックツールです。ただ、kinput2 が起動している状態だと、落ちてしまいます。何故なんでしょう。新しいバージョンのソースをコンパイルして試してみましたが同じです。

Pine は Canna 対応(1998/10/16)

 知っている人には当たり前の話なんでしょうが、メールクライアントソフトの Pine は Canna 対応です。ですから、Canna サーバーを立ち上げておかないと、起動時に「かな漢字変換サーバーに接続できません」と怒られます。まあ、Wnn は kinput2 経由で使えますから特に支障はないのですが。。。

kinput2 が固まる現象(1998/10/16)

 TurboLinux にバンドルされている kinput2 は fix4 Wnn対応版です。でも、これが結構な確立で固まってくれます。正確に言いますと、かな入力がONになったまま、終了できなくなってしまうのです。こうなると、kill してから再度立ち上げてもだめです。X セッションを終了するしかありません。

 そこで、なんとかしたいものだと、xwnmo を導入しました。しかし、これは kinput2 どころの騒ぎじゃありません。しょっちゅう core 吐いて落ちてしまいます。これは使い物にならないので断念して、今は kinput2 fix5 alpha1 を入れてます。このバージョンから、.kinput2rc という起動ファイルを使って設定するようになったようです。また、.kinput2.PID というファイルが作られますので、Gimp の起動前に kinput2 を殺して、終了後に kinput2 を再度立ち上げておくというシェルスクリプトなり、メニュー定義なりしておけば便利です。さて、kinput2 が固まる現象は、fix5 alpha1 にしてからなくなったと思います。ただ、私は、変換終了キーを変更して使っていたのですが、fix5 では受け入れてくれなくなってしまいました。ccdef.kinput2 の設定を正しく解釈してないのかなあ。

TurboLinux のインストーラー(1998/10/16)

 TurboLinux のインストーラーは、サイトに掲載されている最新のイメージからディスクを作成することで、インストール中にネットワーク設定を終えた段階でインストーラーが落ちるという現象はなくなることがわかりました。そんな修正がされたというような記述はありませんから、潜在バグに対する相性がよくなっただけかも知れませんけど。(笑)

WindowMaker の導入(1998/10/17)

 WindowMaker の導入について記します。今回導入に使用したアーカイブは以下のとおりです。各アーカイブは、WindowMaker本家Ring Serverなどからとってきました。giflib だけは、元々入っているものを使用しました。WindowMaker-0.20.1.tar.gz : WindowMakerソース WindowMaker-data.tar.gz : WindowMakerで使用するアイコン wmsound-0.7.6.tar.gz : WindowMakerで音を使用する場合に必要 wmsdefault.tar.gz : wmsound が使用するWAVEファイル libXpm-4.7.tar.gz : LibXPM 4.7 以上が必要 libpng-1.0.2.tar.gz : libpng 0.96 以上が必要 zlib-1.1.2.tar.gz : libpng を作成する際に必要 tiff-v3.4beta037-tar.gz : libtiff 3.4 以上が必要 jpegsrc.v6b.tar.gz : libjpeg 6.0.1 以上が必要 giflib-3.0-3TL.rpm : 既にインストールされているものを使用した

既にインストールされている旧バージョンを削除

 TurboLinux をフルインストールすると WindowMaker の古いバージョンが既にインストールされています。rpm -qa | grep WindowMaker でパッケージがインストールされていることを確認したら、それらを rpm -e パッケージ名 で削除しておきます。

ライブラリの構築

 まず、各ライブラリをビルドしてインストールします。libXpm 以外のライブラリは、/usr/include, /usr/lib をデスティネーションとしてコンパイル、インストールしました。configure を使ってこれを設定できたのは、libtiff と libjpeg だけです。その他は Makefile を修正しました。libXpm は X のライブラリですので、ドキュメントに書かれているとおりにインストールしました。なお、libtiff は、インストール後に /usr/lib で libtiff.so.3 へのリンクを張りなおしました。どうもうまくリンクされなかったようです。

環境変数の設定

 本体のコンパイルにうつる前に、環境変数をひとつセットしておきます。私の場合 bash を使ってますので、export LINGUAS=ja

です。ドキュメントにはコンパイル時に必要だという記述はありませんが、念のために、あらかじめセットしました。また、今後のことを考えて /etc/profile にも記述しておきました。一人で使用する場合は、.bash_profile にでも記述しておけばよいと思います。

本体のコンパイル・インストール

 さて、本体のコンパイルです。まず、アーカイブを展開すると、LibPropList.tar.gz が入っています。これを展開して libPropList.a を作成しなければなりません。LibPropList ディレクトリの中へ入って、./configure –prefix=/usr –enable-kanji –enable-sound make make install

すれば終わりです。次に本体のコンパイルです。元のディレクトリに戻って、./configure –prefix=/usr –enable-kanji –enable-sound make

煙草でもふかしながら、状況を見守ります。多少の Warning はご愛嬌です。LOCALE 関係で2重定義の警告が、時々出ているようでしたが無視しました。コンパイルが成功したら、make install でインストールされます。

アイコンのインストール

 /usr/share/pixmaps というディレクトリを作成して、アーカイブを展開してできた pixmaps ディレクトリ内のアイコンをコピーしました。README には「/usr/local/share/pixmaps へコピーしろ」と書いてますが、本体を /usr ベースでインストールしましたので変更しました。

ウィンドウマネージャの切り替え

 TurboLinux にはホームディレクトリに、GNUstep が既にあります。これは旧バージョン用です。こいつを削除、またはリネームしておいて、wmaker.inst を実行します。すると、新バージョン用の GNUstep が作成されます。また、.xinitrc はバックアップされて非常に単純なものに置き換わってしまいます。これは、ちょっと都合が悪いので、元の.xinitrc を戻して修正してやりました。/usr/X11R6/bin/afterstep の行を /usr/bin/wmaker を起動するように変更したのと、デスクトップの設定部分(xsetroot または xloadimage している部分)をコメントにしました。

日本語メニュー、フォントの指定

 最後は日本語環境の設定です。修正が必要なのは、~/GNUstep/Defaults の下にある、WMGLOBAL, WMRootMenu, WindowMaker,WMWindowAttributes です。

WMGLOBAL の内容{ SystemFont = “-*-*-medium-r-normal-*-%d-*-*-*-*-*-*-*”; BoldSystemFont = “-*-*-medium-r-normal-*-%d-*-*-*-*-*-*-*”; DoubleClickTime = 250; }

WMRootMenu の内容”~/GNUstep/Library/WindowMaker/menu.ja”

WindowMaker の内容(各フォントに日本語フォントを指定する) WindowTitleFont = “-*-helvetica-bold-r-normal-*-12-*-*-*-*-*-iso8859-1,-*-fixed-medium-r-normal-*-14-*-*-*-*-*-jisx0208.1983-*”; MenuTitleFont = “-*-helvetica-bold-r-normal-*-12-*-*-*-*-*-iso8859-1,-*-fixed-medium-r-normal-*-14-*-*-*-*-*-jisx0208.1983-*”; MenuTextFont = “-*-helvetica-medium-r-normal-*-12-*-*-*-*-*-iso8859-1,-*-fixed-medium-r-normal-*-14-*-*-*-*-*-jisx0208.1983-*”; IconTitleFont = “-*-helvetica-medium-r-normal-*-8-*-*-*-*-*-iso8859-1,-*-fixed-medium-r-normal-*-10-*-*-*-*-*-jisx0208.1983-*”; ClipTitleFont = “-*-helvetica-bold-r-normal-*-10-*-*-*-*-*-iso8859-1,-*-fixed-medium-r-normal-*-10-*-*-*-*-*-jisx0208.1983-*”; DisplayFont = “-*-helvetica-medium-r-normal-*-12-*-*-*-*-*-iso8859-1,-*-fixed-medium-r-normal-*-14-*-*-*-*-*-jisx0208.1983-*”;

WMWindowAttributes(kinput2 を Netscape で使うときに追加する) Kinput2 = { NoTitlebar = Yes; NoResizebar = Yes; NotClosable = Yes; NotMiniaturizable = Yes; KeepOnTop = Yes; Omnipresent = Yes; SkipWindowList = Yes; NoHideOthers = Yes; NoKeyBindings = Yes; NoMouseBindings = Yes; KeepInsideScreen = Yes; NoAppIcon = Yes; Unfocusable = Yes; DontSaveSession = Yes; };

Netscape で kinput2 を使用しない場合は、最後の設定は不要です。この指定をしないで、Netscape で日本語入力しようとすると、変換ウィンドウがパカパカと開いたり閉じたりしてしまいます。

 ここまでの設定で WindowMaker が使えるようになりましたので、X を落として再起動してやります。うまく行けば、WindowMaker が立ち上がるはずです。

サウンドの設定

 AfterStep のように WindowMaker でもサウンドを鳴らすことができますが、wmsound というサウンドサーバーを別途インストールしてやる必要があります。wmsound-0.7.6.tar.gz を展開すると、Install というシェルスクリプトが入ってます。これを自分の環境に合わせるために /usr/local を検索して /usr に置き換えてしまいました。

 そして ./Install してやれば、make からインストールまでやってくれます。設定ファイルをどこへ置くのか聞いてきますので、/usr/share/WindowMaker/Defaults を指定してやります。

 次に、デフォルトの WAVE ファイルをインストールします。wmsdefault.tar.gz を展開して、WAVE ファイルを、/usr/share/WindowMaker/Sounds へコピーすればOKです。

 最後に、ホームディレクトリの ~/GNUstep/Defaults へ wmsound をインストールして出来た /usr/share/WindowMaker/Defaults/WMSound をコピーしてやります。WMSound の中を見てみると、イベント発生時に鳴らす WAVE ファイルが定義されています。しかし、一部、存在しない WAVE が定義されているようですので、先程コピーした WAVE ファイルの中から適当なものに変更しました。

 wmsound を起動してみます。この時に音が鳴れば成功です。アイコンを Dock に貼り付けて自動的に起動するように設定してやればOKです。

 以上が、私が行った作業です。現在のデスクトップのスクリーンショットは、このようになってます。


GIMP の日本語化(1998/10/23)

 GIMP と kinput2 の相性の悪さは、日本語対応の GIMP を導入することで解消しました。日本語化されたパッケージは、http://www.linux.or.jp/ から JRPM プロジェクトへ辿っていくと得ることができます。日本語化された gtk+ と gimp を取ってきてインストールしました。ただし、本家のほうから落とすのは、アクセス制限があるようですので、遠慮したほうがよいでしょう。ミラーサイトがありますので、そこから落としたほうが早いです。

 ところが、私の環境ではなぜか起動しませんでした。(涙)結局、ソースパッケージを取ってきてリビルドすることになってしまいました。SRPM からリビルドするのは初体験でしたが、特に問題なくできましたのでやり方を記します。1.gtk+-1.0.4jp-3src.rpm と gimp-1.0.0jp-1.src.rpm を /tmp にコピーする。 2.gtk+ を rebuild する。 rpm –rebuild gtk+1.0.4jp-3.src.rpm 3./usr/src/redhat/RPMS/i386 に 作成された rpm を用いてインストールする。 4.gimp を gtk+ と同様にリビルド、インストールする。 5.環境変数 GDK_CONV に /usr/share/gtk をセットする。 6..gimp 以下にある gtkrc を gtkrc.jp に置きかえる。

以上の作業で、日本語メニューの表示と、日本語入力が可能になります。また、kinput2 が起動してても、起動時にゲロしなくなりました。

RPMは便利だが(1998/10/23)

 RPMでインストールすると、依存関係やコンフリクトを検出してくれるので非常に便利です。しかし、この恩恵を享受するには、全てのパッケージを RPM でインストールすることが必要です。現実には、そうもいかないこともあって、WindowMaker なんかは、日本語対応のリビルドできない(私ができないだけ?)し、RPMで配布されてないソフトもあったりしますので、TAR+GIP 形式のを取ってきて make install することがしばしばです。こうなってくると、RPMの恩恵はどんどん薄れてくることになります。この点で少々悩んでいます。

 現在、導入したいソフトがあった場合、1.RPM バイナリパッケージを探す。 2.バイナリパッケージがインストールできない場合は、SRPM ソースパッケージを探す。 3.SRPM をリビルドできない場合は、TAR 形式のアーカイブを探す。

という手順をとってます。ただ、RPM のバイナリパッケージをインストールしようとしても、一発でいくことは稀ですね。なんらかの依存関係にひっかかったり、必要なライブラリのバージョンが違ったりします。ライブラリのパッケージを入れ替えようとすると、今度は、そのライブラリに依存しているパッケージがあったりして、一筋縄ではいきません。そこで、ソースパッケージをリビルドすることになるのですが、途中でエラーで止まってしまいリビルドできない SRPM も結構あるようです。そうなると TAR 形式のアーカイブから make せざる得ません。

 この手順を踏むと結構手間がかかります。で、悩んでいるわけです。

ホイールマウスを使う(1998/10/23)

 私は、Logitech FirstMouse+ を使ってます。普通の3ボタンマウスとしては十分機能するのですが、せっかくホイールが付いているのにもったいない。ということで、さっそく設定しました。XF86Free 3.3.2 は FirstMouse+ を理解することができます。MouseManPlusPS/2 を選択すればよいようです。それと若干のおまじないが必要です。XF86Config の該当部分は以下のとおりです。Section “Pointer” Protocol “MouseManPlusPS/2” Device “/dev/mouse” ZAxisMapping 4 5 EndSection

 以上で、X側の設定は終わりです。これでホイールのイベントが取れるようになるようです。次に Netscape をホイールマウスに対応させます。ホイールのイベントを既存のスクロール機能にマップするリソース指定を行います。これは、パシフィック・ハイテックのFAQで説明されていますので、それをそのまま使わせてもらいました。これを、~/.Xresources に追加してやれば、ホイール機能が有効になります。やっぱりブラウザはグリグリできたほうが便利です。調子に乗って XEmacs もホイール対応しました。こちらはリソースじゃなくて .emacs でイベントをマップしました。でも、私は Emacs 使うときに Mouse を持たないんですよね。これは企画倒れでした。(笑)

xfs を TrueType 対応にする(1998/10/23)

 フォントサーバーで TrueType を扱えるようにしました。と言っても、水越聖二さんが作ってくださっている TurboLinux 用のパッケージからのインストールです。水越さんには感謝です!!そうそう、以前、TrueType フォントはいったい誰が使ってるんだ?という発言をしましたが、答えは、dp/NOTE と、 ghostscript のようです。日本語 GIMP も使っているのでしょうか(ちょっと自信がない)。これらは、VFLib経由で使ってると思います。

 さて、xfs という存在を私はすっかり忘れていました。昔、X端末(ペケタンって言ってました)を Sun Sparc に繋げて使ってた時に、Sun側は xfs を立ち上げてました。X端末はフォントサーバーを通してフォントを使ってたんですね。

 今回、xfs を TrueType 対応するにあたり、RPMで提供されていたため、インストールは一瞬で終わりました。ほとんどの設定はインストール時にやってくれてるようです。残りの設定も5分とかかりませんでした。[XF86Config Files Section] FontPath “tcp/localhost:7000” を追加。 [/usr/X11R6/lib/X11/xinit/xserverrc 作成] #!/bin/sh exec /usr/X11R6/bin/X -deferglyphs all -dpi 100 の内容で作成し chmod +x xserverrc [/usr/X11R6/lib/X11/xdm/Xservers 修正] :0 local /usr/X11R6/bin/X -deferglyphs all -dpi 100

以上で設定は終了です。xfs の起動は既に設定されてますから、リブートすればOKです。これで、TurboLinux にバンドルされているリョービのフォントが使えるようになります。Netscape のフォント設定で、jis x0208-1983 時に、Mincho(Ryobi) か Gothic(Ryobi) を選択して、スケーリングをONにすれば、日本語は TryeType フォントで表示されるようになります。この汚いページも綺麗に見えるようになるということです。(笑)

VNC にびっくり!!(1998/10/26)

 噂には聞いていた VNC を入れてみました。Xの画面を飛ばして Windows で作業したり、逆に、Windows の画面を X に飛ばして(飛ばすという表現は正しいかな?)作業することができます。Windows どうしも可能なようです。詳しくはここを見てください。

 X の画面を Windows 98 に飛ばすとこうなります。次に、Windows の画面を X へ飛ばすとこうなります。NT Server の画面を Windows 98 に飛ばすとこうなります。面白いでしょ。Mac対応版もありますから、Macの画面を Windows に飛ばしたり、X へ飛ばしたり、また、その逆もできるんだと思います。(Mac は持ってないんでわかりません)

 VNCの各セットには、サーバーとクライアントが入ってます。画面を飛ばしたい側でサーバーソフトを立ち上げておいて、飛ばされる側ではクライアントソフトを立ち上げるという仕組みです。各マシンでサーバーを立ち上げておけば、どのマシンからも、どのマシンへも繋ぐことができます。アクセスには、マシン名とディスプレイ番号を指定することで行います。例えば xserver という X が立ち上がった Server へアクセスする場合は、xserver:1 というふうになります。この時、X Server 側の 0 は、Server が使ってますので、彼の画面には影響はありません。逆に、Windows マシン、例えば winmachine へアクセスする場合は winmachine:0 で良いようです。こちらの場合は、ディスプレイが1つしかないのでクライアント側で操作するとサーバー側の画面が動きます。(笑) セキュリティについては、パスワード認証でアクセスします。

 この手の商用ソフトは発売されていますよね。企業ではもっぱらメンテナンス用として使われていると思います。特に Win な世界では、普通は telnet さえままならない状態ですし、たとえできたところで GUI が使えないと何もできませんからこういったツールは重宝します。シングルユーザー、マルチタスクのOS(これは皮肉です)には必要なツールです。Unix な世界だと、X どうしで喋ることができますけど、Win や Mac と喋るのは苦手です。Win と Mac も基本的には喋れません。VNC を入れることで、こういった混在した環境での作業がやり易くなると思います。

 ただ、便利さと危険は諸刃の剣ですので、実際の業務で使う場合は、どういった範囲で、どのように運用するかは考えないといけません。でも、それは商用ソフトを使ったって同じことです。Unix で固めてるところは必要ないでしょうけど、混在した環境では、Win なマシンにVNCサーバーを入れておけば、ちょっとしたメンテナンスには便利でしょうね。

 こういった、ソフトがフリーでかつソースまで公開されている所が凄いと思います。やっぱ、私のようなタコは廃業したほうが世の中のためかなあ。

補足:さっそく、VNC for Mac に関する情報を頂きました。「こはるパパ」さん毎度です。

>つかってますよ。NTにサーバーを入れているのですが、
>Macの画面にExplorerが表示されるとなんか異様な雰囲気
>になります。
>Win32版のクライアントに比べて特にどういうことはない
>のですが、ウィンドウサイズにサーバー側の画面のサイ
>ズを縮小したりできました。
>汚くてつかいもんになりませんが…
>サーバーはありませんでした。(あっても使いませんけど)

だそうです。Mac のサーバーはないんですね。VNC を NTサーバーに入れれば、そのまま Windows Terminal ですね。(笑)

メール環境整備への再挑戦(1998/10/27)

 sendmail の設定に挫折して以来、手をつけていなかったメール環境の整備がようやくできそうです。sendmail については、CF や sendmail-cf について色々と調べたり試したりしてきましたが、納得いく設定がなかなかできませんでした。結局、送信ユーザーごとに FROM アドレスを書き換えてプロバイダのメールアドレスをつけてやる件は、断念しました。元々 sendmail がやるべき仕事じゃないでしょうし、メーラー側の設定で大丈夫ですからよしとします。

 sendmail の設定は十分ではないものの、とりあえず送信とスプールはできるのでひとまず置いておきます。今度は、プロバイダからメールを定期的に受信するにはどうしたらよいのかを調べてみました。どうやら fetchmail というソフトで実現できそうです。さっそくパッケージを調べてみると TurboLinux では、既にインストールされているようです。man で使い方をざっと調べたら、~/.fetchmailrc を書いておけば、その設定にしたがってメールを取りにいってくれるようです。さっそく man の例を参考に ~/.fetchmailrc を作成しました。プロバイダの自メールアカウントでテストしますと、あっさりと取ってきてくれました。しかし、「LAST コマンドは受けつけられない」とサーバーから怒られています。なんだかなあと、もう一度 man を見てみると、「LAST コマンドは、POP3 では、RFC1725 で廃止されたから受け入れられない場合がある。次のセクションの .fetchids を見ろ。」という記述がありました。.fetchids を探すと、どうやらこれは、-U オプション指定するか、uidl という設定を .fetchmailrc に記述することで作成されることがわかりました。この設定を行えば RFC1725 とやらにそった動きに合わせてくれるようです。~/.fetchmailrc にオプションを追加してOKとなりました。

 一応、テストがOKとなったのでデーモンとして働いてもらうことにします。これは、fetchmail の -d オプションで実現できます。/etc/rc.d/rc.local に、以下の内容を記述しました。/usr/bin/fetchmail -d 10800 -f /etc/fetchmailrc -i /etc/fetchids –syslog

-d 10800 は「デーモンとして3時間ごとに取りにいってください」という指定です。-f は設定ファイルパス、-i は先程あった fetchids のパスです。最後の –syslog はメッセージをシステムログに送る指定です。ちゃんと起動するかどうか確かめるためにリブートしました。再起動後に確かめてみると、どうやら動いているようです。

 念のために、もう一度 -d オプションをはずしてテストしてみました。すると、メールは取ってきてくれているものの、メールボックスに入ってこないではないですか。どこへいったんだ?と思った瞬間に、root だなと思いつき、見てみたところ正解です。考えてみれば当たり前、fetchmail にはプロバイダのメールアカウント情報は教えてますけど、ローカルの誰に配信したらよいか教えていません。先程は、ローカルのユーザーで試していたからテストが成功していただけです。じゃあ、どうやって教えてやるのか?ということで、再び man です。fetchmailrc に is ユーザー名 here と記述することで良さそうです。最終的な fetchmailrc は以下のようになりました。poll pop.asahi-net.or.jp protocol pop3 uidl username WW6K-MK password XXXX is MyName here

 再度、テストしてOKでしたので、今度は、Windows 98 マシンの Becky! から送受信がうまくいくかテストしました。SMTP と POP サーバーを、TurboLinux マシンを指定して、ユーザーアカウント情報を書き換えてテストしたところOKでした。後は、奥さんのメール設定をしてやれば、我が家のメールサーバーは完成となります。これについては、しばらく様子をみてからとします。

 TurboLinux によるサーバー構築は徐々に整ってきました。ファイルサーバーは、SAMBA で十分だということはわかりましたし、今回、メールサーバーが一応形になりましたので、残るはプリントサーバーを SAMBA に移行することとと、データベースサーバーの構築です。これができますと、NT Server は開発検証専用になります。実は、現在 NT Server の一番の存在意義は、Oracle for Workgroup Server が入っていることなんです。これは、事情で外すことができません。ところが、もうすぐ Oracle 8 のベーター版が手に入る見とおしがつきました。(万歳) 来月には、インストールできると思います。その際はレポートしますね。

ニュースサーバーの構築(1998/10/28)

 「ニュースサーバーの構築」というタイトルは大げさです。inn を立ち上げたわけじゃありません。ダイアルアップ接続で inn を立ち上げるだけの根性はありませんでした。(笑) やりたかったことは、 Windows マシンのニュースリーダーからオフラインでニュースを読みたいという欲求です。つまり、読みたいニュースグループをサーバーに取りこんでおいて、クライアントからは使いなれた(と言っても悪評高き Outlook Express です(顰蹙))ニュースリーダーで読むことができるようにしたかったわけです。

 さっそく、HOWTO をあたります。TurboLinux には /usr/jp/doc/howto にJF,JE のドキュメントがインストールされていますので、ls | grep -i news としてニュース関連の文書にあたりをつけましたところ、Offline-News-mini-HOWTO.euc.gz という文書に gnspool + nntpd で実現する方法が書かれていました。さっそく、gn-1.40.tar.gz と nntp-1.5.11tp-linux.tgz というのを取ってきて make しました。gn のほうはうまくいきまして、取りこんだニュースを オフラインで読むこともできます。しかし、nntpd のほうがどうもうまく make できませんでした。nntpd が動いてくれないと Windows マシンから読むことは無理です。エラーが発生する個所を修正しつつコンパイルだけは通しましたが、いざ動かしてみるとダメでした。

 軟弱な私は、あっさりと断念。他に方法はないかとさっそく、検索サイトへ(笑) すると、leafnode というものが、私のような目的にぴったりだということが分かりました。しかも、設定は簡単だという噂です。さっそく leafnode を取ってきましてインストールしました。inetd.conf の設定とか、crontab の設定とかは、ドキュメントのとおりに行ってOKです。leafnode で使う /usr/lib/leafnode/config もサンプルと man を見ながら簡単に設定できました。

 ということで、あっさりと正常に動いてます。Windows 側の OutlookExpress からは、普通の NNTP サーバーとして見えているようです。

プリントサーバーの移行(1998/10/28)

 NT Server に繋げていたプリンターを TurboLinux マシンに繋ぎかえました。SAMBA のプリンタ共有をOKにして、問題なく動いてます。残されたのはデータベースだけとなりました。

 元々、NT Server を中心にしていたネットワーク構成でしたが、NT Server ではできなかったことが Linux で可能になってきました。メールやニュースの環境は NT だと、お金を注ぎ込まないとできなかったでしょう。まだまだ、色々なことが出来そうな気がして楽しみです。

TurboLinux は冷遇されてます(1998/10/29)

 最近、知ったのですが、TurboLinux って、日本の Linux コミュニティではかなり冷遇されているんですね。ニュースサイトでは「なんで TurboLinux なんて入れてるんだ?」というような雰囲気が感じられますし、JLUGのディストリビューション紹介でも「Red Hat Linux と同じく完全にユーザとして使いたい場合は楽なのですが, その分 Linux の勉強という観点ではあまりおすすめはできません 」とか、「お金があるから使ってみたい 」という人には向いているとか言われてます。(笑)

 これらは、ひとえに「パシフィック・ハイテック社」のおかげでしょうか。日本ではパシフィック・ハイテック社が、突然、Linux を商標登録すると表明して問題視されたり、独自のディレクトリ構成が非難されたりしましたものね。また、価格が高いことも一因だと思います。高いと言ってもバンドルされている商用ソフトの分ですので、それをどう捉えるかの問題だと思いますけどね。商標登録の真意は、「Linux」という名称が悪用されることを防ぐことが目的だということでしたが、それを JLUG や他のコミュニティへの打診もなくやろうとしたために反感を買ったようです。ついこの間まで JLUG には公開質問状とメールのやりとりが掲載されてたんですが、サイトが一新されて以来、見つけることができません。で、結果がどのようになったのかがわかりません。(公開質問状はここに掲載されてました)

 私は、他のディストリビューションを知らないので何とも言えません。昔 SLS が主流だった時に、一度インストールしようとして失敗したのが最初で、それに懲りた私は、FreeBSD をインストールした経験があります。FreeBSD のほうはうまくインストールできたのですが、日本語環境の構築まで手を出せずにそのまま消去されてしまいました。(笑) そんな昔の話をしても仕方ないのですけどね。ですから、最近(?)の Slackware や RedHat、Debian, Plamo なんかは全然知りません。SLS から Slackware という流れがあったことは知っています。ですから、Slackware を使っている人が多いんでしょうね。書籍も豊富にありますから安心です。一方、TurboLinux はインストールできれば、そのまま日本語環境が使えますので、私のような不精な人間には良かったと思います。PJE は必要ありませんし TrueType Font も入っているものがそのまま使えます。(最初は何に使うんだ?というようなタコさ加減を暴露しましたが)

 年末には、TurboLinux 3.0 が出るそうで、x-tt 対応や、Gimp の日本語対応なんかも含まれるようです。また、完全に glibc に移行するようです。実はこれがちょっと不安です。バージョンアップ価格は2万近くしますので、つい最近購入した私としてはちょっと考えてしまいます。バージョンアップ期間ギリギリまで 2.0 のまま使ってみて、必要性を感じたら 3.0 にする。あるいは、他へ乗り換えるということになるでしょう。ただ、Windows なんかと違ってアップグレードインストール等という器用な真似はできないんでしょうね。再インストールして、再び環境構築するのは辛いなあ。(Windows のアップグレードインストールもトラブルの元ですけどね)

 TurboLinux はタコな私に、Linux の道を開いてくれましたので感謝です。これから、色んなディストリビューションを試してみたい気もします。でも、私の場合インストールマニアになる可能性を秘めてますので、意識的に抑制することにします。(爆) なんといっても目下の最大の目標は NT Server を駆逐することにあります。このまま、NT Server に依存してますと、個人のネットワーク環境ではコスト的に破綻してしまうことになります。もう、十分すぎるほどハード面、ソフト面で投資してきました。今振り返ってみると、ハード面での最大の投資はメモリでしょうね。当時 128Mbyte の FirstPage SIMM を搭載することにどれだけ金を必要としたか。(笑) 16Mx2 で10万したんですよ。また、先日買ったルーターも贅沢品と言えますね。Linux で IPマスカレード、ついでに、NIC 2枚ざしの Proxy サーバーというのが正解だったかもしれません。NT だとサーバーソフトも馬鹿高いので個人では手が出ませんしね。私は SQL Server を買うので精一杯でした。Visual Studio に SQL Server がバンドルされてなかった時代の話です。結局、SQL Server の仕事は殆どなかったこともあり、Oracle Workgroup Server を入れたわけですが、まったくもったいない話です。NT 5.0(Windows 2000) になると、例によって最新のマシンを要求されることでしょう。その時には、Windows 2000 Server なるものは導入せずに済ませたいです。

Window Maker 0.20.2 (1998/10/31)

 Window Maker 0.20.2 が出ましたので、さっそく入れてみました。NEWS を見ると 名称が変更になったようですね。Window と Maker の間にスペースが入るようになったということらしいです。ChangeLog に目をやると、いくつかのバグフィックスがされていることがわかります。でも、0.20.1 で不都合がない場合は入れ替えても対して変わらないと思います。見た目で大きく変わるのは、Windows Maker Preferences (Window Maker の設定ツール)が日本語を表示するようになったこと。でも、メニュー編集については相変わらずできないです。細かな点ですが、ウィンドウを動かした時に現れる「表示位置」が3D表示になりました。また、今までは、本体を作成する前に libPropList を展開して make することが必要でしたが、これが必要なくなりました。./configure; make; make install で全て設定できます。./Install シェルスクリプトが用意されてますので、これを使ってもよいです。ただし、この場合は細かい configure 指定はできないです。

 TurboLinux の構成に合わせた configure 指定を記しておきます。TurboLinux は、旧バージョンが /usr をベースにインストールされていますけど、私は /usr/X11R6 に入るように変更しています。まったく同じにするならば、 –exec-prefix、–includedir、–mandir= の指定をはずしてやればよいと思います。注意しなければならないのは、-with-nlsdir の指定です。これを忘れると .mo が変なところに展開されてしまいます。./configure –prefix=/usr –exec-prefix=/usr/X11R6 –includedir=/usr/X11R6/include/WindowMaker –mandir=/usr/X11R6/man –with-nlsdir=/usr/share/locale –enable-kanji

ちなみに、0.20.2 から –enable-sound 指定がデフォルトとなり必要なくなりましたので指定してません。0.20.1 以前の場合でサウンドを使いたい場合は、明示的に –enable-sound をしないとダメです。

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