TurboLinux 導入記 1998年12月

TurboLinux 3.0 + Sybase (1998/12/02)

 12/5発売の TurboLinux 3.0 には Sybase の「Adaptive Server Enterprise Version 11.0.3」がバンドルされるそうです。関連クライアント製品と日本語ドキュメントが含まれているとのことです。Oracle のセミナー配布パッケージなんかには TurboLinux が入ってたという話を聞いて、Oracle との関係を重視してるのかと思ったのですが、この会社はなんでもありなんですね。(笑)

またまた、アホなことをやってもた (1998/12/02)

 笑ってやってください。rpm のバージョンアップをしようと思って、rpm を消してしまいました。rpm をなくした私は、rpm を入れることができません。(爆笑)何を血迷ったか rpm -e rpm してしまったんです。我ながら一人で大笑いしてしまいました。仕方ないんで 230Cs に仕込んだ TurboLinux から ftp で rpm と /usr/lib/rpmrc を送って rpm を入れました。30台半ばにさしかかり頭がボケてきました。もうそろそろ現役引退の年齢ですものね。

Linux で RAW デバイスは使えるの? (1998/12/02)

 使えるんですか?ってこれだけの疑問なんですけどね。察しのいい方はわかると思いますが、データ保証の問題についてです。不測の事態が発生して電源断が発生した場合でも、RAW デバイスを使っていれば安心だと思っているわけなんですけど。。。もしかして、こういう考え方自体が古い?

TurboLinux 3.0 は 2.0 から移行 OK (1998/12/03)

 TurboLinux 3.0 は 2.0 からのアップグレードをサポートしているようです。パシフィック・ハイテックのサイトで確認しました。と言ってもやってることは、アップグレードに必要な環境を整えた後、ごっそりとパッケージを入れ換えてしまうようです。2.0 からのアップグレードはできますが、1.0, 1.4 からはダメとのこと。

 FTP に登録されているファイルを見ただけなんですが、目に付く変更点としては X サーバーが X_TT 対応になったことです。3.3.2 ベースですが、アップグレードディレクトリには既に 3.3.3 が登録されてました。フォントサーバーで対応するだけなのかと思ってたのでちょっとびっくりです。コンパイラは egcs 1.1b が採用されてます。カーネルのバージョンは 3.0.35 ベースに修正したもので egcs でコンパイルされてます。(ソースパッケージで確認)

 興味のある方は、直接、パシフィック・ハイテックの FTP サイトで確認してください。

TurboLinux Pro 3.0 + Applixware (1998/12/03)

 TurboLinux Pro 3.0 は、どうやら Applixware 日本語版がバンドルされているようですね。19,800円という Pro ユーザーへの優待価格が高いはこのためなんでしょうか。しかし、「ぷらっとホーム」で 3.0 の価格を調べると、新規購入のPro 版が 22,350円なんで、2500円ぐらいしか価格差がありません。(優待販売はパシフィック・ハイテック直販ですから値引きなし 19,800円です) ちなみに、スタンダード版は定価 5800円が 4,280円となってました。

 そこで、スタンダード版を買おうと思ってます。Wnn6 も dp/NOTE も持ってますから、スタンダード版にこいつを加えればOKでしょう。RedHat は気になるところですが日本語化の苦労は正直やりたくないです。

TurboLinux 3.0 (1998/12/05)

 TurboLinux 3.0 スタンダード版を発注したと書こうと思ったら、もう納品されてしまいました。(爆) 昨日、正式発注して今日の夜到着したんです。Windows がトラブって書けないうちに到着してしまったというわけです。購入先は「ぷらっとホーム」の通販です。日本橋に出かけるのも面倒だったし、このためだけに高速を走ることを考えると送料のほうが高速料金より安いんですよね。また、銀行振込みは目の前のパソコンからちょいとできますから世の中便利になったものです。

 まだインストールはしてません。既に Linux マシンはサーバーとして機能してるんで注意深くやる必要があります。基本的にはアップグレードインストールは行わないで再インストールするつもりです。アップグレードしてトラブルよりも再出発しようという考えです。今、バックアップやってますので、明日かあさってぐらいには 3.0 について報告できるかと思います。

 さて、スタンダード版とプロ版で、バンドルされる商用アプリケーションの違いがはっきりしましたので報告します。スタンダード版には「RYOBI 日本語 TrueType フォント5書体」「Aladdin Ghostscript」「OSS(オープンサウンドシステム)」がバンドルされています。プロ版は、加えて「Applixware 日本語版」「Wnn6」「dp/NOTE ver.2」「新英和・和英中辞典」がバンドルされるようです。既に Pro 2.0 を持っている場合は、Applixware が鍵となりますね。Applixware に拘らない限りはスタンダード版で正解でしょう。

TurboLinux 3.0 のインストール (1998/12/06)

 インストール時にハマッタ点が2点ほどありました。まず1つ目は、HDDのフォーマット時間があまりにもかかったこと。このため、最初ハングアップしたと思ってリセットしてしまいました。(笑) これは、「不良ブロックの検査」をチェックしてフォーマットしたからかもしれません。とは言うものの 2.0 の時はそんなに時間はかかりませんでしたのでやはり変。このオプションをOFFにしてフォーマットしたら時間短縮されるかどうかは不明です。次に、はまったのが、X のマウス設定です。私のマウスは、Logitech FirstMouse+ というホイール付きマウスです。Xのドキュメントによると MouseManPlus/PS2 を指定することになってます。そこで、インストール時に、これを指定してホイール付マウスをチェックしました。しかし、この設定では X が立ち上がった後ボロボロでした。XF86Config を見ると、ボタン数6、ホイールマッピングが 5,6 となってました。これは手作業で、ボタン数を削除し、ZAxisMapping 4 5 に変更して直りました。

 インストール後、まず最初にやったことは、 Wnn4 と Wnn6 の入れ替えです。この作業自体は特に問題もなく、jserver がちゃんと起動しました。しかし、kinput2 を起動すると「wnnenvrc がない!」と怒られてしまいました。確かに、エラーメッセージで吐き出されている場所にはありません。正しい場所を読むように kinput2*wnnEnvrc: /usr/jp/lib/wnn6/ja_JP/wnnenvrc というリソース指定をしてやりました。そして再び、kinput2 を起動すると、今度は「ユーザー辞書が作れない!!」と怒られてしまいます。ユーザー辞書を格納するディレクトリのアクセス権がおかしいようです。これは、/usr/jp/OMRONWnn6/wnn6linux/ja_JP/dic/usr 以下のアクセス権を修正しました。

 kinput2 が片付いたので次はエディターです。まず、vi をチェックしましたが、vim はやはり文字化けが発生します。jvim+onew も前と同じで ONEW が入っているくせに仮名漢字変換サーバーへ繋いでくれません。そこで、さっそく 2.0 で作った jvim+onew と入れ替えました。ところが、がーーーん!!漢字変換できません。仕方なくソースパッケージからリビルドしました。次に XEmacs を試してみました。相変わらず –with-xfs 指定なしでコンパイルされているようで、日本語メニューが表示されません。これも、2.0 で作ったパッケージと入れ替えてみました。しかし、がーーーん!!こいつはインストールすらできませんでした。ライブラリの依存関係ではじかれます。で、こいつもリビルドしました。ところがこいつは、make 中に core はいて落ちてしまいます。改めて TurboLinux 3.0 のソースパッケージをインストールし、–with-xfs 指定ありでビルドしなおしました。このバージョンのソースパッケージは腐ってなかったようでビルドできました。(2.0のは腐ってました)これで XEmacs はやっと起動するようになりましたが、えらくフォントが小さくなってしまいます。フォントを調べてみると elisa フォントを表示しているようです。フォントの大きさを変更すると、元来小さいこのフォントを拡大表示してくれるためにガタガタです。リソースのフォント指定を色々いじくったもののどうにもなりませんでした。そこで elisa はザックリ削除してしまいました。(なんという荒療治) これで普通の大きさで表示されるようになりました。

 これで、最低限の日本語環境は整いましたので Oracle の設定を行いました。以前の環境をそのまま構築したものの、どうもうまくいきませんでした。うまくいかないのは、Oracle の起動、終了のために作った /etc/rc.d/init.d/oracle です。どうやら bash や su の動作が以前のものと違うようです。これについては、機会を改めて Oracle8 for Linux のほうに書きますね。

 TurboLinux 2.0 から 3.0 への移行は思ってたより大変な作業になりそうです。新規再インストールするよりもアップグレードインストールしたほうがよかったのかもしれません。でも、それはそれで違った問題が発生するような気もします。何が違うのか?X が X_TT 対応になったから? glibc2 オンリーになったから? それとも gcc が egcs になったから? どっちにしても 2.0 からの一貫性が若干欠けるのではないでしょうか。ディレクトリ構成も若干変更されてますね。/usr/jp は仮名漢字変換がらみしか入ってません。例えば jvim も /usr/jp/bin から /usr/bin へ移されました。なんか、TurboLinux 流儀にあわせて頑張っていたのが馬鹿みたいです。最初から変わったことしなきゃよかったのにね。

フォントの設定 (1998/12/07)

 dp/NOTE をインストールすると、フォントがイタリックボールドになって見れたものじゃありません。最初は dp/NOTE 側で設定しようと dprc をいじってましたが、最終的に、X側のフォントパスの設定をいじることで解決しました。

 修正後の FontPath の設定は以下のとおりです。Section “Files” RgbPath “/usr/X11R6/lib/X11/rgb” FontPath “/usr/X11R6/lib/X11/fonts/misc/:unscaled” FontPath “/usr/X11R6/lib/X11/fonts/100dpi/:unscaled” FontPath “/usr/X11R6/lib/X11/fonts/75dpi/:unscaled” FontPath “/usr/X11R6/lib/X11/fonts/tt/” FontPath “/usr/X11R6/lib/X11/fonts/Type1/” FontPath “/usr/X11R6/lib/X11/fonts/Speedo/” FontPath “/usr/X11R6/lib/X11/fonts/misc/” FontPath “/usr/X11R6/lib/X11/fonts/100dpi/” FontPath “/usr/X11R6/lib/X11/fonts/75dpi/” # FontPath “/usr/X11R6/lib/X11/fonts/cyrillic/” # FontPath “/usr/X11R6/lib/X11/fonts/freefont/” # FontPath “/usr/X11R6/lib/X11/fonts/sharefont/” EndSection

フォントパスの順番を変えたことと、misc に unscaled を加えたことです。また、いらないフォントパスは削りました。ついでと言ってはなんですが、X サーバー起動時に -dpi 100 を追加して起動してます。これらは、X-TT本家を参考にしました。

TIFF,JPEG のヘッダがない (1998/12/08)

 ううん? WindowMaker をリビルドしたら、TIFF, JPEG が読み込めないことに気づきました。なんと、libtiff-devel と libjpeg-devel がインストールされていないじゃないですか。CD-ROM を見るとちゃんと存在します。やられました。インストールで「すべて」を選択してなんで入れてくれないんだ?

 ライブラリは入ってるのにヘッダ類が入ってないものが他にもあるかもしれないです。気をつけたほうがよさそうです。

Window Maker 0.20.1 はよくできてる (1998/12/08)

 TuboLinux 3.0 に入ってる Window Maker 0.20.1 はよくできてます。かなりの部分が日本語メッセージ化されてまして本家のものよりよくできてます。また、日本語のフォント設定等もパッケージされてまして手間いらずになってます。ただ、ちょっとだけ問題なのは proplist.h と libPropList.a がインストールされないことです。wdm をコンパイルする時に WINGs.h が必要なのですが poplist.h が参照されてますので問題が発生します。SPEC を修正してリビルドすればよいのですが、前述のように、TIFF と JPEG の devel を入れ忘れると悲しいことになります。

 さて、Window Maker は 0.20.3 になってまして、その ja.po を見る限り日本語メッセージ化は、TurboLinux にバンドルされているものと同等になっているようです。既に tar アーカイブは取ってきてるのですが、まだ make してません。また時間がとれたらパッケージ化してみますね。

 1998/12/08: 嘘を書いてしまいました。Window Maker 0.20.3 の日本語メッセージは TurboLinux にバンドルされているものと同等にはなってませんでした。すみません。

X 3.3.3+X-TT で xdm がダメ (1998/12/08)

 パシフィック・ハイテックに置いてある TurboLinux のアップデートパッケージの X 3.3.3+X-TT は xdm が起動しません。私だけなんでしょうか?

 X-TT も 1.1 になったようですから、それを組み込んで新しいパッケージを作るという手もありますけど、make World はメチャクチャ時間がかかりますからねえ。

TurboLinux はちゃんとテストされてない (1998/12/08)

 TurboLinux 2.0 と 3.0 を両方見た結論です。TurboLinux はちゃんとテストされてません。他のディストリビューションを見てないから、それと比較して TurboLinux の水準がどの程度のものか判断できないけど、一般的な商用パッケージレベルで考えるとお粗末です。

 ちょっと気をつけてればわかるようなミスが多すぎますね。例えば、シャットダウン時のエラーメッセージなどは見たらわかるレベルです。TurboDesk の様々な問題も 2.0 からひきずったままです。背景色を一度指定すると、二度と指定できない問題なんか何故直せないんでしょうね。サイトで提供されるアップデートパッケージもお粗末ですね。xdm が起動しないのもおかしいし、xturbopkg のアップグレードしたら一部日本語メッセージが表示されなくなってしまいました。

 察するに、テストのレベルが低すぎるんだと思います。「これはプロの人間がやってる仕事なの?」と疑問です。系統だったテストという概念がないんじゃないでしょうか。Linux コミュニティーの成果をパッケージングしているのみで、商用パッケージとしての最低限の整合性チェックやテストが疎かになっているんじゃないでしょうか。これができないならディストリビューションとは言えないですね。単なる Linux プログラムアーカイブ集でしかありません。個々のソフトに責任を持つ必要はありませんが、自社開発ソフトには責任を持つべきですし、最低限の整合性を保つ努力はやって欲しいものです。

文句言ったら直してくれました (1998/12/10)

 パシフィック・ハイテックへ、TurboDesk Background Chooser の背景色指定の問題と、xdm の問題について文句を言ったら「直しました」との連絡が入りました。Web 上のインストールサポート窓口から問い合わせました。この窓口は、インストールにまつわる問題以外は受け付けてくれないことになってます。障害報告窓口というのが存在しないんで、仕方なくこの窓口から報告したわけです。

 TurboLinux で障害という概念が発生するのはインストーラーが中心です。でも TurboDesk のような自社開発ソフトは障害報告窓口があってもよさそうなものだと思いますね。xdm のような場合もパッケージングに問題があるわけだから、これもちょっとは責任があるわけです。せめて、パッチとSPEC ファイルだけでも公開してくれてれば自分でパッケージを作り直したでしょうが、それさえ置いてなかったのでどうしようもなかったわけです。誤解をまねかないように強調しておきますが、私は、自社開発以外のソフトのバグや不具合をサポートしろとは言ってませんので。。。

 今回の件について、パシフィック・ハイテックは迅速かつちゃんと対応してくれましたので好感を持ちました。自分達の責任範囲をちゃんと理解してるということでしょう。まだ、気になる問題はいくつか残ってますけど、あとは自分でホゲることにします。

xdm からログインできなくなった (1998/12/14)

 xdm から突如ログインできなくなってしまって困ってしまいました。とりあえず、root だけはログインできましたので、xdm のエラーログを見てみました。すると AUTH 云々と出てます。てっきり認証関連のトラブルだと思ってああだこうだと調べてました。そうこうしているうちに oracle はログインできることが判明。root と oracle がログインできて、他のユーザーがログインできないということは何なんだろう?と考えてみると、ホームディレクトリが /home 以下にあるか、それ以外にあるかという違いだということに気づきました。それじゃあ、/home のアクセス権限かと思って見てみましたが、おかしいところはない。はて?と悩むこと数時間。。。df してわかりました!! /dev/hdb1 100% つまり /home が 100% の使用率でした。ちゃんちゃん。/home に1G しか用意してなかったのが敗因です。本格稼動に入る前に、ハードディスクを入れ替えておくべきでした。とりあえず、/home をバックアップして、NT から 4G のディスクをぶん取って増設しました。もう NT いらねえもんね。

電子辞書 (1998/12/17)

 私の愛用している電子辞書は「研究社 新英和・和英中辞典」1993年版という古い辞書です。仕事柄、英語のドキュメント類を読むことも多いし、システム設計やコーディング時に変な英語で、カラム名や変数名をつけるわけにはいきませんから常用してます。

 TurboLinux Pro 2.0 にも、この辞書の音声データ付き CD-ROM 版がバンドルされてます。ところが、こいつは腐ってます。CD-ROM には EPWING と書かれてますが、ちゃんと規格にそった作りじゃありません。確かに辞書ファイルは正しいフォーマットなのですが、カタログファイルかインデックスかが足りないようなんです。普通のソフトでは辞書として認識してくれません。この件はパシフィック・ハイテックも認めているところです。じゃあ正しいものと交換してくれればよいのにと思うのですが、なんと彼らは読み取りソフト側に手を入れることで対処してしまいました。(笑) 不良品と言ってもおかしくない CD-ROM ですから、これはまっとうな対処と思えません。憤りを感じる方は抗議しましょう。

 で、私はどうしてるかと言いますと、やはり今まで愛用してきた辞書を Windows から DDWin で使ってました。辞書を使うには、まず画面を Windows 切り替えて、キーボードを入れ替えてと、、、原始的な手法をとってました。TurboLinux にバンドルされている辞書を使うとすると、いちいち CD-ROM をマウントしてブラウザ経由で使わなければなりません。xdic を使うという手のもあるのですが、こいつは日本語入力に難があって使う気がしません。

 そこで、これは Linux 側に愛用の電子辞書を入れることで解決するべきだと思い立ちました。使用するソフトは、色々と調べたところ NDTP + BookView がよさそう。幸いにも保科さんがパッケージしてくれてましたのでそれを使わせてもらいました。ありがとうございます。さて、NDTP はインストール後に、/etc/ndtpd.conf を編集してやる必要があります。それと /etc/services に ndtp 2010/tcp の1行を追加する必要があります。設定が終わったら、/usr/sbin/ndtpd を起動しておけばOKです。/etc/init.d に起動、終了スクリプトを入れておいて、rc3.d や rc5.d から起動してもよいでしょうね。BookView のほうは起動後に、接続するホスト名や使用する辞書名を設定できるようになってます。(見ればわかるレベルです)

 以上で使えるようになった BookView の画面がこれです。ちょっと残念なのは、日本語入力ができないんです。コピー・ペーストは可能なので xdic よりはマシなんですがね。NDTP としゃべれる Windows クライアントがあればうれしいんですが残念ながら見つかりませんでした。

 補足 1998/12/17:日本語入力は、Ctrl+\ でONできることがわかりました。OFFは Shift+SPACE という変な状況になりますけど。。。

緊急用起動ディスクを簡単に作ろう (1998/12/18)

 まず、ここからたどって mulinux-2pl6.tgz を Get します。アーカイブを展開したら mu -i とすれば、メニューが表示されます。BOOT,ROOT,USR をどういった構成で作成するか選択すれば、後は指示されるとおりにフロッピーを入れ替えるだけでOKです。X のディスクも選択したい場合は別途 X11.tgz というのも必要です。

 あまりにも簡単に作成できてしまいます。muLinux は、フロッピーベースで Linux を動かそうというものです。緊急用ディスク作成ツールではありません。カーネルは 2.0.34 ベースで、ネットワークをサポートし PPP 接続も可能、メールの送受信が可能な上、fax まで使えます。私が苦労して作った緊急用ディスクなんて屁みたいなもんですなあ。(笑)

京都産業大学が Linux 採用 (1998/12/19)

 BizTech ニュースによると、京都産業大学が Linux システムを導入するようですね。クライアントとして IBM Netfinity 3000 を 603 台入れて、TurboLinux 3.0 をベースに環境を構築するようです。サーバーは、商用UNIX と FreeBSD が使われるそうです。 Linux はサーバー機能で不具合が見つかったため見送られたようです。どうやら、ファイルサーバーとしての性能と、NFS と NetTalk 関係の不具合が問題になったようです。

 やはり、大学なんかは UNIX 環境が親和性が高いんでしょうね。採用の理由として「UNIXワークステーションよりもはるかに安価にUNIX環境が得られること」を挙げてます。また、ワークステーションの中位機種と Linux を導入した Pentium II 333Hz のパソコンを比べて、Linux のほうが性能が高かったそうです。

 ちゃんとしたワークステーション入れてやれよ。。。とも思うのですが、予算が足りなかったようですね。

autofs で楽チン (1998/12/19)

 TurboLinux 3.0 になって使えなかった autofs をやっと使えるようにしました。なぜ、使えなかったかというと起動スクリプトが腐ってたからです。というより bash が怪しいのかもしれません。どっちにしても、構文エラーがあるとかなんとか言って起動してくれませんでした。今回 MO を Linux に繋げたので、面倒な mount, umount をやりたくないなあと考えまして、ちょっとホゲってみました。

 まず、/etc/rc.d/init.d/autofs の修正です。エラーが発生しているのは 129行目です。調べてみましたら、110,111 行目が原因でエラーとなっています。元々は、TMP1=`mktemp /tmp/autofs.XXXXXX` || { echo “could not make temp file” >&2; exit 1 } TMP2=`mktemp /tmp/autofs.XXXXXX` || { echo “could not make temp file” >&2; exit 1 }

となっているのを、exit 1 の後に ; をそれぞれ入れて、TMP1=`mktemp /tmp/autofs.XXXXXX` || { echo “could not make temp file” >&2; exit 1; } TMP2=`mktemp /tmp/autofs.XXXXXX` || { echo “could not make temp file” >&2; exit 1; }

としてやることでOKです。

 ついでに、設定です。/etc/auto.master と /etc/auto.misc をいじります。auto.master のほうは特にいじる必要はないのですが、私はタイムアウトだけ短く(10)しました。/etc/auto.misc のほうは、環境にあわせて設定する必要があります。私が使用するリムーバブルメディアは、CD-ROM,FLOPPY,MO なので、以下のように設定しました。# This is an automounter map and it has the following format # key [ -mount-options-separated-by-comma ] location # Details may be found in the autofs(5) manpage cdrom -fstype=iso9660,ro :/dev/cdrom floppy -fstype=auto,rw :/dev/fd0 mo -fstype=auto,rw :/dev/sda

 さて、/etc/rc.d/init.d/autofs start してやります。メディアをセットしてから、CD-ROM を使いたい場合は、cd /misc/cdrom、 フロッピーを使いたい場合は、 cd /misc/floppy、MO を使いたい場合は、cd /misc/mo とすれば自動的にマウントされてアクセスできます。使わなくなったら、タイムアウト後にアンマウントされるはずです。

補足(1998/12/22):起動時のエラーを解消した、パッケージが公開されました。

wdm で Window Manager を切り替える (1998/12/20)

 「プライベートパッケージ」のほうでは、ちょっとだけ紹介した wdm ですが、ちゃんと紹介したことがありませんでしたので遅れ馳せながら紹介したいと思います。

 wdm は X 3.3.2 に含まれる xdm をベースに開発されてまして、xdm よりも高機能なログインマネージャーです。Window Maker とともに使用することが想定されてますが、別に Window Maker が必須なわけではありません。しかしながら、Window Maker のライブラリを使うので Window Maker がない環境ではビルドできません。

 まず見た目の大きな違いは3Dのかっこいいログイン画面ですね。自由に変更できるピクチャーと背景指定が魅力です。xdm は殺風景ですからね。機能的な違いは、ログイン画面から、シャットダウン、リブートが可能なことと、ログイン時に Window Manager を切り替える機能が付いていることです。

 Window Manager を切り替える仕組みは、wdm-config の指定と、~/.Xclients の記述にあります。/etc/X11/wdm/wdm-config の DisplayManager*wdmWm というリソースで、ログイン時のメニューから選択する Window Manager 指定することができます。私は、WindowMaker、AfterStep と qvwm を切り替えることができるようにしてます。具体的には、以下のように記述してます。DisplayManager*wdmWm: WindowMaker:AfterStep:qvwm

 さて、次は ~/.Xclients についてですが、その前に、どうやって切り替えを実現するのかを簡単に説明しておきます。wdm で Window Manager を選択してログインすると、ホームディレクトリに ~/.wm_style というファイルを作成します。このファイルには選択した Window Manager を記録されます。ログイン後の ~/.Xclients 内でこれを読み取って目的の Window Manager を起動するという仕掛けです。

 通常ログイン後は、^/.xsession を見て起動するわけですが、~/.xsession がなかった場合は、~/.Xclients が使用されます。これは、xdm でも同じなんですけどね。そこで、~/.xsession は、適当な名前にリネームしておきます。~/.Xclients は /etc/X11/wdm/Xclients をコピーして編集します。こんなことせずに ~/.xsession 自体を置きかえるという手もありです。ただ、~/.xinitrc からリンクはってる場合は注意してください。~/.xinitrc は startx で使われますから、内容が書きかわるとまずいでしょう。TurboLinux 3.0 は、アカウント作成時に ~/.xsession が用意されるようになりました。~/.xinitrc を、~/.xsession の中から呼んでいます。しかし、2.0 の時は ~/.xinitrc しか用意されてませんでしたので私はリンク張ってました。これは常套手段だと思いますので上書きしないように注意が必要です。で、私の ~/.Xclients はこれです。

 X は MS-Windows とは違って Window Manager を選択できることが楽しいところですね。

qvwm の設定 (1998/12/20)

 qvwm を紹介しましたので、設定について簡単に触れておきます。/usr/share/qvwm/kanji.qvwmrc を ~/.qvwmrc としてコピーして、適宜修正すればOKです。コメントは全て日本語なんで読めばわかります。(笑) さて、Netscape + kinput2 を使用して、かな漢字入力しようとすると、kinput2 のウィンドウがチカチカするという現象が発生します。Window Maker でも同じで、Window 属性を指定することで回避しましたが、qvwm も同じように属性指定してやります。~/.qvwmrc の [Applications] という属性設定に、”modeShell” NO_FOCUS,NO_TITLE “Candidate Selection” NO_FOCUS,NO_TITLE

というのを追加すれば回避できます。kinput2 という名称で指定したいところですがどうもうまくいかないです。modeShell というのが、kinput2 を ON した時のウィンドウタイトルです。Candidate Selection というのが候補選択ウィンドウタイトルです。こちらの指定は特になくても大丈夫なようです。

TurboLinux 3.0 の Update パッケージ (1998/12/22)

 ふと、パシフィック・ハイテックのサイトを覗いてみると、3.0 のアップデートパッケージが怒涛のごとく登録されてました。私の環境に関係あるのは、egcs, autofs, xemacs, rpm-ja-mo です。ちょっと目をひいたのは、icewm (Window Manager)です。egcs は何が変わったのかよく見てません。autofs は起動時のエラーが解消されてますね。XEmacs は、やっと –with-xfs 付きでコンパイルされました。日本語メニューが表示できるようになったということです。rpm-ja-mo は、3.0 では何故か入ってなかったんですね。日本語メッセージが表示できませんでしたが、これを入れることで表示されるようになるはずです。

 結局、RPMS はすべてをダウンロードしました。SRPMS は XEmacs だけ落としました。というのも、–with-xfs 付きでコンパイルされているのかどうか確認のしようがなかったからです。RPMS, SRPMS, SPECS をセットで公開して欲しいですね。そうすれば、SPEC さえ見れば、どこがどう変わったのか確認することができるのに。それと、SRPMS は全て揃えてほしいです。XFree86 のようにバカでかいのは、nosrc でいいから公開して欲しいな。それに対応した、賢い xturbopkg があれば言うことなしです。ついでに言うと xturbopkg を私は使いません。使わない大きな理由に「ローカルにセーブできない」という欠点が挙げられます。こいつ、/tmp に落としてからインストール(アップデート)かけるんですが、せっかく Get した rpm を消してしまうんですよ。そんなことせずに、/usr/src/redhat に RPMS,SRPMS,SPECS とあるわけですから、そこへ保存してほしいものです。せめてオプション指定でできるようにならないかなあと思います。たぶん1人や2人、あの XFree86 を xturbopkg からアップデートかけた人いるんじゃないでしょうか?何らかの理由でOSを再インストールした場合、目もあてられないですね。

製品版 Wnn6 Ver.2.0 がダメ (1998/12/25)

 xwnmo 欲しさに Wnn6 の製品版 2.0 にアップグレードしました。ところが、肝心の xwnmo が使えません。変換自体は問題ないんですが、xwnmo でかな漢字変換しようとしても入力文字が表示できないし、変換候補も見えない状態です。適当に変換して確定してやると変換結果が入力されますので表示だけの問題です。この状態では使いものになりません。また、環境設定ツール等のヘルプも文字化けして見えないし、辞書登録ツールも入力できません。

 xwnmo を使いたかっただけに残念です。リソースいじったり色々やってみましたがダメなんですねえ。glibc だとダメなのかもしれませんね。X_LOCALE 付きの X が必要なのだろうか?それとも、TurboLinux の glibc の LOCALE がおかしいのかも?

 これは、もうギブアップです。同様の現象は、パシフィック・ハイテックのメッセージボードにも発言があります。オムロンに問い合わせをしてるようですが、なしのつぶてだそうで。。。トホホですなあ。製品版 Wnn6 2.0 の xwnmo で問題のない方は環境を教えてくださいませ。

X-TT を最新版にする (1998/12/28)

 「X の nosrc 版があれば」と書いたのですが、1998/12/17付けで既に登録されてたようです。書いた時点で既に存在してたようで、よく確認してなくてすみません。さっそくこれをもらってきて中身をチェックしてみました。ついでに、これを元に X-TT の最新版からパッケージを作りました。

 まず、X-TT とは全然関係ないのですが、以前あった xdm の問題をどう回避してるか気になったのでパッチを見てみました。ところがこいつ、おいおいと思うようなパッチがあたってました。(爆) まあ、これは見なかったことにして、さっそく X-TT の最新版を作る準備に入りました。X333 は既に持ってましたので、X-TT本家より xtt-1.1.tar.gz, xtt11-to-pl00.diff.gz, xtt11pl00-to-pl01.diff.gz, xtt11pl01-to-pl02.diff.gz, xttdoc11-to-pl01.diff.gz を頂いてきました。SPEC を書き換えてあとは rpm -ba するだけです。

 莫大な時間を費やしてパッケージは完成しました。と言っても rpm -ba X.spec して寝てしまったので、どれぐらい時間がかかったのかは不明です。本当ならパッケージを作り直さなくてもいいんですよね。X-TT のパッチをひととおりあてたら、make libfont して make install すればOKだそうです。既に X-TT 化されてる場合は libfont.so.1.1 を置き換えるだけでアップデートできるのだそうです。この方法なら短時間で作業は終わります。

glibc じゃないもの (1998/12/28)

 TurboLinux 3.0 は glibc 環境を謳ってますが、依然として libc5 を必要とするものがザックリと入ってます。こういった libc5 なものは、runlibc5 xxxx とふうに起動してやればたいがい動きます。「じゃあ、それでいいじゃん」と思うことにすればいいのですが、時たまリビルドすれば済むようなものまで libc5 のままで平然とパッケージしているようです。glibc じゃ問題が発生するから libc5 のままにしているというのであれば許せるのですが、リビルドすれば動くような場合は「ちゃんとやってよ」と思うこともしばしばです。

 よく使うもので、runlibc5 しなければ動かないものはダメ元でリビルドしてみましょう。ソースCDをつっこんで、SRPMS の中の該当ソースパッケージを探して、rpm –rebuild XXXXX してやります。すると、/usr/src/redhat/RPMS/i386 にバイナリパッケージができますので、そいつを rpm -Uvh –force XXXX でインストールしてやります。パッケージによっては、 –nodeps オプションが必要かもしれないです。

 runlibc5 なしで普通に起動して、うまく動くようであればそのまま使えばいいし、ダメだったら、インストールCDの TurboLinux/RPMS にある元のパッケージを戻せばすみます。

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