CD-ROM ブートによるインストール (1999/12/4)
「今さら何を」というレベルかもしれませんが、先日、CD-ROM ブートによるインストールを初めて経験しました。今までは、フロッピーブートによるインストールしかやったことがなかったのです。なぜなら、マシンの CD-ROM が SCSI 接続でブートできなかったからです。(爆) Solaris がらみのマシン再編成騒動(?)で、Gateway G6-400 へ TurboLinux をインストールすることになったのですが、こいつは ATAPI 接続の CD-ROM です。で、これはチャンスとばかりに CD-ROM ブートによるインストールを試みました。
が!!!ハマッタのなんの「いったい何や???」状態に陥りました。問題は NIC を認識してくれなかったこと。それはまだ許せたとして、手動で組み込もうとしても、インストーラーのエラーで組み込めなかったんです。当初は新しいマシンへのインストールということもあって、てっきり「NIC (Gateway の NIC は SMC です)がサポートされていない」と考えてしまい無駄な時間を費やしました。
結局、ブートイメージに問題があると判断した私は、最新のブートイメージを Get してフロッピーブートによるインストールに切り替えました。すると、NIC は自動認識されて、難なくインストールすることができました。で、後日談なんですが、なんと、オリジナルのブートフロッピーでもOKです。(笑)訳あって再インストールした時に、何も考えずにオリジナルのブートフロッピーでインストールしたのですが、何の問題もありませんでした。ということは、CD-ROM ブートによるインストールがタコだったわけで、いやはや、興味本位でいらぬことはやらないほうがよいという、良い教訓になりました。(笑)
Linux, Solaris, Windows (1999/12/16)
Solaris を使ってみて Linux に対する考え方が若干変わりました。Linux と言えば正確にはカーネルを指すので、語弊がないように、以降「Linux」は「Linux のディストリビューション」と捉えてください。私思うんですが、Linux の品質は、まだまだお粗末だと思います。少なくとも TurboLinux は Solaris や Windows に負けてます。
なんやかや言っても、Windows は品質は高いと思いますよ。設計の悪さはともかくとして(笑)、これだけ肥大化したプロジェクトの品質を維持するのは並大抵なことじゃありません。その割には頑張っているほうじゃないかと思うのです。願わくばデスクトップOSに的を絞ってやって欲しいのですがMSはそうは考えてないようで困ったものです。一方 Solaris は、しっかりと日本語が扱えるところに Linux との差を感じます。昔 SunOS を触ってた頃は、丁度、今の Linux に毛が生えたような感じでした。現在は True Type フォントが使えますし、ロケールの管理もしっかりとしています。Solaris では「Netscape の日本語入力が。。。」とか「Motif (lesstiff) が。。。」なんて問題は発生しません。ちゃんと国際化対応したアプリケーションなら難なく日本語を扱えます。また、国際化対応のアプリケーションを作るのも楽そうです。個人的には Sun の傲慢なところが鼻につきますけど、私は Solaris ならデスクトップの常用OSとして使ってもいいかなと思っているぐらいです。
Linux の悪いところは、いっぱいディストリビューションがあるうえに、バンドルされているソフトの品質もバラバラ、しかもパッケージングや設定が中途半端だったりするところです。これって使う側に大変なスキルを要求されるんですよね。パッケージするソフトの取捨選択って一番重要なポイントだと思います。そして、それを組み合わせて問題なく動くようにする作業こそディストリビューターの役目なのです。日本の場合は、それにプラスして「いかに日本語を問題なく使えるようにするか」が重要な課題です。それには、glibc のロケールがしっかりしてないとか、もっともっと国際化を意識したソフトが書かれなければとかあるのでしょうが、そういった作業を他人(コミュニティ)任せにせずに、開発部隊をかかえてやってしまうような企業は現れないものでしょうか。主体となって、バンバン主要ソフトの日本語化や開発を進め、ソースコードをフィードバックしつつ、自社のディストリビューションの売り上げを伸ばしていくというのが Linux にかかわる企業の本来の姿だと思いませんか?どことは言いませんが、環境に合わせてソースをリビルドしてぶち込むだけじゃダメだと思うのです。
XEmacs 21.1.8 (1999/12/21)
Solaris 7 のほうでは XEmacs 21.1.8 を使ってますので TurboLinux のほうも 21.1.8 にしました。Solaris だと特別なことをせずとも日本語メニューが出ますが TurboLinux のほうは、ちょっと調整が必要でした。
TurboLinux (RedHat)流儀(prefix=/usr)にあわせてインストールすると /usr/lib/xemacs/mule-packages/etc/app-defaults の下にロケールごとのリソースが用意されます。このリソースは xemacs-mule-sumo パッケージに入っているものです。用意されているのは de, fr, ja, ro です。日本語のリソースは ja の下にあるわけですが、そもそも Linux の場合 LANG が ja_JP.ujis ですから ja を使ってくれません。また、ja のリソースは Solaris 用(と思われます)ですから、そのまま ja_JP.ujis にリンクをはったとしても、エラーが出たりと若干の問題が出ます。ここは自前で ja_JP.ujis 用のリソースを用意してやったほうが良いです。
例によって RPM パッケージを作成しました。Wnn6 と Canna が使えるようにしてます。(Canna は使ってないので検証はしてません) また、prefix は流儀にあわせて /usr にしたのと、TurboLinux 用に調整したリソースも組み込みました。ただ XEmacs はデカイんで、このサイトの容量制限内に収まるかどうかです。公開できたとしても期間限定になるでしょう。 ざっと探した限りでは XEmacs のバージョン 21 系の RPM パッケージってないですよね。(どっかにありますか?) 20 系よりも良くなってると思いますし、特にパッケージ(ここで言うパッケージは RPM じゃなくて XEmacs に組み込むパッケージです)の考え方って洗練されてて好きです。しばらく使ってみた感じでは安定性も申し分ないです。Emacs って Linux 使いはあまり使わないんでしょうか。それとも mule がまだ主流なんでしょうか。
Emacs って独特のキーバインドですし重たいです。そもそも、どこの Unix でもデフォルトで入ってるってもんじゃありませんしね。vi で事足りると言えばそれまでですが、開発サイトじゃ重宝すると思うんですがね。特に書式の標準化が必要ならば一考の価値があると思います。と偉そうに言ってますが、私は Emacs ベースに Mail, News するような人ではありません。単にエディターとして使ってるだけですから、本当の良さはまだまだわかってなかったりするわけですが。。。
named と NFS (1999/12/23)
named と NFS は、起動の順番によっては食い合わせが悪いようですね。named を起動してから NFS (nfsd mountd) を起動すると NFS でマウントできなくなってしまうようです。久々にサーバーを再起動して、この現象に気づきました。順番を入れ替えてやるとうまくいきます。TurboLinux 4.0 の turboservice で設定すると、問題が発生する順番になってしまうので注意が必要です。
nfsd か mountd が犯人くさいと思いますが、何故そうなるのかはよくわかりません。まあ、起動順序を変えれば、運用上の問題はありませんから良しとします。そのうちに解決することを願いますが、「turboservice はちゃんとテストされてるのか?」という思いだけは残りました。
TurboLinux 導入記終了 (1999/12/26)
突然ですが TurboLinux 導入記を終了します。理由は TurboLinux 4.0 にサヨナラすることとなったからです。もう既に TurboLinux は入っていません。実は glibc 2.1 への移行を急がなければならない事情ができまして、急遽 Laser5 Linux 6.0 と入れ替えました。TurboLinux を glibc 2.1 化することも考えましたが、そんなことするよりも、あっさりと glibc 2.1 を採用したディストリビューションに乗り換えたほうが早いと考えた結果です。
Laser5 Linux 6.0 は、雑誌の付録についていた FTP 配布版を使用しました。XFree86 が 3.3.3 なのと kernel が 2.2.5 と古いのでバージョンアップが必要ですけど、FTP 配布版でも Canna で日本語入力できますし、フリーの TrueType もバンドルされていてそこそこ使えます。サーバー用途で使っている私には、わざわざ商用版を買わずとも、これで十分だなと思えます。
というわけで、もしかしたら、また TurboLinux に戻るかもしれないし、あるいは、本家 RedHat 6.1 に走るかもしれないし、あるいは、Kondara へ走るかもしれませんけど、「TurboLinux 導入記」は一旦お終いです。ただ、ひとつ言えるのは RedHat 系から足を洗うことはないでしょう。(笑)今後は、タイトルを変更して Linux の話題ということで記録していきたいと思います。