テキストエディタ

 我々の重要な仕事道具のひとつに「テキストエディタ」があります。私が初めてエディタに出会ったのは1987年のこと。MS-DOSに付属していた 「edlin」が最初です。ラインエディタと呼ばれるもので1行ずつしか編集できないものでした。ほどなくして会社にあった「WordStar」と呼ばれるワープロソフトを使うようになります。私はこの時に覚えたダイアモンドカーソルというキーアサインをいまだに使ってます。カーソルの左右移動は Ctrl-S, Ctrl-F、上下移動は Ctrl-E, Ctrl-X という具合です。また2ストロークキーというキーアサインがあり、例えば、テキストの先頭へは Ctrl-QR、最後へは Ctrl-QC というふうに打ちます。なので、私のエディターを今の若い方々は使うことができません。検索しようと Ctrl-F を押すとカーソルが右へ動くだけ。保存しようと Ctrl-Sを押すとカーソルが左へ動くだけ。コピーしようと Ctrl-C を押すとページダウンする。。。というふうになって、皆さんお手上げ状態となります。(^^;

 「WordStar」を暫く使った後に出会ったエディタが「Mifes」です。当時MS-DOSの世界でエディタと言えば「Mifes」か「Final」かという時代でした。そこへ華々しく登場したのが「EZ Editor」。全てアセンブラで書かれたエディタで、スムーススクロールというPC-9801の性能を極限まで使った滑らかなスクロールが売りでした。ソースコードまで付属していたと記憶してます。作者の c-mos さんはその後、MS-DOS 時代におけるエディタの金字塔、「VZ Editor」を開発します。これは「EZ Editor」を更に使いやすくしたもので、MS-DOS上に常駐して ESC キー一発で呼び出せました。エディタというよりも環境そのもので、私はMS-DOS時代は「VZ Editor」にずっとお世話になりました。ただ開発現場へ行くと「Mifes」が圧倒的なシェアを誇っていました。どのマシンにも「Mifes」が入っていた時代です。

 Windows 時代になって、最初に出てきたのが「秀丸エディタ」です。私は Windows 3.1 の頃に購入しました。その後、1994年に富士通から「PowerEditor」というエディタが登場します。VZ 互換モードをもち VZ と同じキーアサインで操作できました。このエディタはかなり動作が重かったのですが2000年頃まで使っていたと記憶しています。その後、私はエディタ難民となります。「Peggy」というエディタを暫く使ってみたこともあります。しかし2ストロークキーに対応しておらず手に馴染みませんでした。当時の開発現場では「秀丸エディタ」が圧倒的なシェアを誇っていました。「サクラエディタ」が出るまでは不動の地位だったのではないでしょうか。

 私のエディタ歴の転機となったのが2005年です。「Mifes20周年記念」という企画で「Mifes Premium Pack」という製品が発売されたんです。Windows 版とともに、Linux、DOS/V、PC-9801版がセットになった限定版でした。あまりの懐かしさに購入してしまった私。それ以来、「Mifes」 を常用しております。この限定版が発売された時、Ver.7 だったので、8, 9 と使い続けてきたことになります。そして、今年(2015年)の3月には「Mifes 10」が発売されるとのこと。もちろんバージョンアップを申し込みました。Mifesの魅力は絶対的な安定性、信頼性です。大容量ファイルを扱う時の安心感はピカイチです。CSVモードと呼ばれるCSVファイルの編集機能も私のお気に入り機能です。10では構造解析エンジンが搭載されてプログラム言語ごとの設定が細かくできるようになったようです。また、CSVモードの他にXMLモードも搭載されたようで楽しみです。

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