Linux で GO 2000年4月

Vine Linux 2.0 リリース (2000/04/15)

 リリースが遅れてましたが、ようやく出ましたね。RedHat 6.1 ベースとなり glibc2.1.2 となったことが大きいです。カーネルは、2.2.14、X は XFree86-3.3.6 です。WindowManager は Window Maker が標準で、デスクトップ環境として GNOME,KDE も用意されているそうです。個人的には、Oracle8i を載せることができるディストリビューションが増えたというのは喜ばしいことです。

Vine Linux 2.0CR を試す (2000/04/18)

 Vine Linux 2.0CR を試してみました。1.0 の時はちょっとかじった程度でしたから、まともに弄るのは今回が初めてと言っても差し支えありません。基本的には RedHat 系ですから、とまどうことはなかろうと思ってましたが、いくつかハマッてしまいました。

 インストールはカスタムインストールを選択したのですが、ネットワークの設定でドメイン名の設定がありませんでした。ホスト名に、ドメイン名付きフルネームを入れるべきだったんでしょうか?とりあえずインストール後に、/etc/resolv.conf をエディターで修正しました。

 次に、ハマッたのがフォントサーバーの設定です。初期状態では、PC 側でフォントを取得できませんでした。xfs は起動してましたから不審に思いつつ /etc/X11/fs/config を修正し、port 番号を指定してやりましたがダメ。そこで、/etc/rc.d/init.d/xfs を見てみると、何やら怪しげなオプションが。。。どうやら port として unix:-1 をしているようで「これが原因だ」と深く考えずにとっぱらってしまいました。フォントサーバーを起動しなおすことで、フォントの取得に成功。やれやれと、各種デーモン類の設定を行い、「一発再起動しておくか」と reboot したら、なんと X が立ち上がらない。。。ログを見ると、なんと、「フォントが取得できない」と言ってるではないですか。/etc/X11/XF86Config を見て原因が判明しました。フォントパスに unix:-1 の文字が!(ガガーン)仕方ないので tcp/localhost:7100 へ修正してやりました。どうしてフォントサーバー経由で取るんでしょう?RedHat 6.1 からこうなったんでしょうかね。それとも Vine だけ?

 設定で、少々難航したのが sendmail です。CF で作ったと思われる sendmail.cf が入っているのですが、localhost からしかメール送れない設定になってます。これじゃ使えないので、sendmail.cf を作らなきゃならんのですが、私は、今まで真面目に CF を弄ったことがないのでよくわからないんですよね。(恥) Laser5 6.0 だと /etc/mail 配下の設定ファイルを修正すれば使えたのですが、/etc/mail の下を見ても知らないファイル名ばかりです。適当に修正してみたものの、うまく動いてくれませんでした。sendmail.cf をザッと見たところ、そもそも /etc/mail の下のファイルは見てないようです。(なんなんだ?)これはもうギブアップというわけで、Laser5 6.0 の sendmail.cf と /etc/mail の設定ファイル、/etc/rc.d/init.d/sendmail をゴッソリもってきてお終いにしました。(安易)

 あと、/etc/inetd.conf の問題に気づきました。/usr/sbin/in.timed を起動するようになってますが、これは間違いですね。そんなデーモンはありません。/usr/sbin/timed ならありますが。。。私は xntp を使いますので、これはコメントにしました。

 その他は、特に問題ありませんでした。Samba、fetchmail はパッケージが入ってましたので楽勝。leafnode と xntp はパッケージがありませんでしたので、適当なソースパッケージを拝借してリビルド、インストールしました。

 さすが日本語環境に定評のある Vine です。緻密な仕事ぶりに関心します。色んな場面で「おお!こんなところにも日本語が表示される!」と驚いてます。Vine 1.0 が出た時に ls で日本語メッセージが表示されるのを見て違和感を覚えたものですが、今はこちらのほうがシックリきます。Solaris を触ってる影響かもしれません。全てのコマンドやマニュアルが日本語化されているわけじゃありませんが、主要なものは日本語化されているようです。また、日本語フォントが結構綺麗に表示されているんですよね。/usr/lib/X11/fonts/japanese の下に各サイズの日本語フォントがザックリ入っています。

 Vine は RedHat 6.1 ベースですし、Laser5 もそろそろ先が見えてきたので(失礼)、このまま置き換えてしまってもいいなと思ってます。

Vine Linux 2.0 ネットワーク切断の怪 (2000/04/19)

 PC X Server で繋いで作業してると、何かの拍子にネットワークが切断されてしまいます。X が切断されるだけならまだしも、ネットワーク自体がダメになるようでサーバーへの接続は全滅です。OS が落ちているわけではありませんが、サーバーのネットワークを再起動かけてやらないと復旧しません。

 telnet で作業すれば現象が発生しないところをみると、どうやら X が引き金になっているような気がしてます。まずは設定を見直そうと、インストール時に設定された XF86Config を見ました。Xconfigurator が吐き出す Keyboard, Pointer の設定は不思議です。なぜこれでまともに動いているのか理解できません。(笑) そこで XF86Setup を使って再設定しようと試みたのですが、キーボードの設定で core 吐いて落ちます。キーボードの設定さえしなければ使えるので、後から Keyboard セクションを手で修正しました。当然、Files セクションの FontPath も修正しました。しばらくは、これで様子見です。今のところ大丈夫そうですが、そもそも XFree86-3.3.6 の問題なら 3.3.5 にするか 4.0 に挑戦するしかありません。

 まあ、こういった奇妙な現象があるものの、Vine の完成度には満足してます。気に入ったのが、全文検索システム Namazu によるドキュメント検索です。TkNamazu というフロントエンドUIを起動すると VineDocs, JF, JMAN の検索が可能です。これは結構便利です。/usr/sbin/mkkpkg も便利でした。これは、カーネルのソースパッケージから設定を修正したパッケージを作成するシェルスクリプトです。カーネル再構築、パッケージ作成までの作業をまとめてくれてますので便利です。「mkkpkg 元ソースパッケージ名」 とするだけで、質問に答えていけばで新しいパッケージを作ってくれます。デフォルトでは make menuconfig が起動するようですが、mkkpkg する時に xconfig や config を指定することで他のお好みの設定方法が使えます。

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